日本被災地の変わりゆく景色

日本被災地の変わりゆく景色。

タグ: 日本 被災地 

発信時間: 2011-11-09 15:55:55 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

「環球時報」の記者はこのほど地震で深刻な被害をうけた宮城県と福島県を訪れた。多くの町の中心部はすでに地震前と同じ状態まで回復していた。津波の被害をうけた地域でも復興作業がかなり進んでいた。被災地の人々の放射能に対する恐怖感は、私たちが思っているほど深刻ではないようだ。

宮城県仙台市にある仙台空港はすでに修復を終えている。広い駐車場からロビーまで、被災の痕は見受けられない。ただ、空港内はひっそりと静まり返り、何人かが飛行機を待っているだけであった。3階の食品売り場は店内もきれいで、品ぞろえも良いが、お客さんが少ない。調べによると、仙台空港の国内線はすべて回復したが、国際線はまだ2路線しか回復していないという。大連、北京、上海に向かう便は来年3月に復活する。

記者は次に、福島第一原発から45キロメートル離れた場所にあるいわき市を訪れた。いわき市は福島県で人口が最も多い町であり、現在約2万人の被災者を受け入れている。多くの被災者は政府が提供する仮設住宅で生活している。記者は青木和子さん(79才)の仮設住宅を見せてもらうことができた。部屋は小さいものの、必要な物はすべて揃っている。居間はフローリングの上にカーペットが敷いてあり、簡単な家具も備え付けられている。シャワー室にはバスタブもある。日本政府は被災者に無料で炊飯器、電子レンジ、テレビ、冷蔵庫など電化製品を支給している。

記者が、仮設住宅の生活に満足かどうかを聞くと、青木さんは、「フローリングに慣れていないから、畳がほしい」と話した。冬になったときの寒さ対策も心配しているという。青木さんは今後について、「旦那と故郷に帰って、農業を続けたい」と話した。

仮設住宅の建設を引き受けている大和ハウスの責任者によれば、仮設住宅の1件あたりのコストは450万円~500万円、最も多いのが29平方メートルの2Kタイプ、ほかには19平方メートルの1Kタイプと39.7平方メートルの3Kタイプがある。現在、岩手県、宮城県、福島県の3県には、5万2000戸の仮設住宅があり、その住居者の多くが高齢者である。

世界が注目する放射能の問題について、取材をした感じでは、被災者はそれほど心配していない様子だった。

記者が出会った宮城県国際交流協会ではたらく女性は、環境調査を仕事とする旦那さんから「心配ない」と日々言われているそうだ。この女性はスーパーで買い物をするときに、福島県産を避けるようなことはしていないという。「みんなが買わなくなったら、福島県産を買う人がいなくなる。それをみて福島の人はどう感じるでしょう?」

記者がスーパーをのぞいてみたところ、福島県産とかかれた白桃のお菓子はほぼ売り切れ、一箱しか残っていなかった。しかし、被災地以外の地域の人はいまも心配しているようで、東京に住む会社員は「福島県の果物と野菜だけは買わないようにしている」と話した。

日本では現在、被災地の廃棄物をどう処理するかが深刻な問題となっている。海沿いの高速道路には、津波で運ばれてきた大量の土砂がまだ残っており、今もその清掃が続いている。そのほか、たくさんの自動車の残骸が巨大な正方形にプレスされ、町に放置されている。日本政府は復興再建に23兆円を投入すると発表している。

「中国網日本語版(チャイナネット)」2011年11月9日

日本人フルタイムスタッフ募集
「中国網日本語版(チャイナネット)」の記事の無断転用を禁じます。問い合わせはzy@china.org.cnまで

コメント

コメント数:0最新コメント

コメントはまだありません。