私の出会った日本人(24)坂東玉三郎氏:女形の極みから

私の出会った日本人(24)坂東玉三郎氏:女形の極みから。 2011年11月10日、玉三郎さんは京都国際会館の壇上にいた。舞台ではなく稲盛財団の「京都賞」授賞式だ。この京都賞は毎年の授賞者が3人のみという国際的な賞で、2011年の思想・芸術部門は1950年生まれの歌舞伎女形、坂東玉三郎さんに贈られた。女形について語る時、中国では京劇役者の梅蘭芳がしばしば例に挙げられるだろう…

タグ: 坂東玉三郎 牡丹亭 京劇 梅蘭芳 京都

発信時間: 2011-12-12 14:35:29 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

中国では、玉三郎さんによる昆劇『牡丹亭』を観た人も多いだろう。日本の歌舞伎役者が演じているとは思えない、というのが大部分の感想かもしれない。『牡丹亭』のずいぶん前にはニューヨークのメトロポリタン歌劇場で『鷺娘』を演じている。日本舞踊とバレエの鍛え抜かれた身体表現を調和させ、ある種の静謐さと壮絶さを醸し出したその舞台は圧倒的な美しさでもって観客を包み込み、鮮烈な印象を残し続けている。

その後はドストエフスキーの『白痴』を原作とした『ナスターシャ』に出演、非常に困難とされる男女2役を見事に演じ喝采を浴びた。

『桜姫東文章』、『伽羅先代萩』、『壇浦兜軍記』など日本の歌舞伎における玉三郎さんの活躍については、私がここで改めて言い及ぶ必要はないだろう。

「京都賞」の受賞後、私は玉三郎さんにこう尋ねた。

「今後どういった分野で女形を昇華させていきたいですか?」

玉三郎さんは少し間を置いて、

「自分の若い時と比べて、新しい役柄に挑戦したいという気持ちに衰えは感じませんが、やはり時の流れには逆らえません。でも、もし肉体的・時間的に許されるのであれば沖縄の舞台芸術に挑戦してみたいです」

女形に関するものはすべて、日本や中国はもちろんアメリカやヨーロッパに至るまで、玉三郎さんは情熱を持って学び、表現してきた。こうして大きな成果を上げた今でも、さらなる高みを目指す姿勢は変わらない。

芸術に対する玉三郎さんの尽きることのない探究心————世界に名だたる数々の賞を引き寄せている理由だろう。

「Billion Beats 日本人が見つけた13億分の1の中国人ストーリー」より

コラムニスト・陳言 「日本スケッチ」

「中国網日本語版(チャイナネット)」 2011年12月12日

     1   2  


iphoneでもチャイナネット!

日本人フルタイムスタッフ募集
「中国網日本語版(チャイナネット)」の記事の無断転用を禁じます。問い合わせはzy@china.org.cnまで

コメント

コメント数:0最新コメント

コメントはまだありません。