奥井禮喜氏:3.11被災から1年

奥井禮喜氏:3.11被災から1年。 復旧はまだだ。以前より盛んになる復興はもちろん遠い。しかし、少なくとも非被災者においては、各人が《精神の復興》を追求するようにしよう。苛々焦っても大きな損失が直ちに取り戻せるものではない。被災者が耐えておられることを忘れない。被災は日本人全体の不幸だった。そして本当の不幸とは、不幸に対して決然と耐えられないことではなかろうか…

タグ: 3・11 東日本大震災 復旧 電力 

発信時間: 2012-03-07 13:34:59 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

文=奥井禮喜

復興予算は、昨年5/2第一次補正予算成立約4兆円、同7/25第二次補正予算成立約1.9兆円、同第三次補正予算成立約11.7兆円(うち復興約9.2兆円)、2/10復興庁が発足し活動を開始した。

避難者は341,411人おられる。うち公営・仮設住宅に323,195人、親戚・知人宅に17,502人、避難所・旅館に714人である。農業26%再開、漁港は94%が再開して水揚げベースでは50%程度である。(1/末時点)

東北3県8地方銀行の昨12月預貸率は60%、全国平均69%だから産業復興に拍車というにはまだ時間がかかりそうだ。

岩手県の動向を追いかけているので最近の事情を拾ってみると、2/17「いわて復興インデックス」(2012/1時点)が発表された。がれき推定435万トン・91%の処理(片付け)。介護施設は定員数で被災前の96.7%復旧、医療施設は仮設含み70.4%復旧である。漁船は2013年度までの整備計画に対し49%、養殖施設は整備台数39.6%、魚市場水揚げ52.3%となっている。

重茂(おもえ)・田老・陸前高田のアワビ養殖では、種苗生産施設再建に40億円投入する。2013年度以降稼働するが、これは従来よりも大規模である。山田町は織笠地区440戸の高台集団移転に着手した。UR都市機構とタイアップしている。投資額87億円で2017年度完了をめざしている。

復興交付金は被災7県で3,053億円、岩手県は957億円である。

2012年度県内高卒就職希望者3,347人の就職内定率が92.5%(県内88.9%)でこの数字は被災前を上回った。県内1月有効求人倍率は0.75倍で全国平均より高いのだが、正社員に限ると0.35倍である。

静岡県裾野市と富士市が大槌町・山田町のガレキ処理を引き受け、試験焼却を開始した。埼玉県熊谷市・日高市・横瀬町もセメント工場などで野田村のガレキ処理をおこなう。柱材・角材などを処理してセメント原料化する。

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