周 われわれが、さらに長い目で中日関係を見る場合、唐首席委員は、これからの中長期的な発展から何を把握すべきだと考えておられますか。
唐 未来を展望して、中日関係を長期的に、健全で安定した発展を実現するには、双方ともに政治的な相互信頼と国民感情の増進という二つの系統的な事業をうまく行うことにさらに力を入れるべきだと考えています。その中心的なことは、双方の発展を客観的に見、正確に対応することです。また、人文的交流を大いに展開し、二国間、地域間、グローバルの各面で協力を推進し、共同利益を不断に拡大し、ともに成長、繁栄の道に歩まなければなりません。このような目標を達成するには、双方は必ず同じ方向に向かって、ともに努力しなければなりません。
中日関係は今年、歴史的発展の新たな起点に立ち、多くの発展のチャンスに直面しています。また今年は中日関係史上、非常に重要な年であり、過去を受け継ぎ未来を開き、前を受け継いで将来の道を開く一年でもあると言えます。もし双方がこのチャンスをしっかりつかみ、今年の中日関係をうまく処理することができれば、中長期的な中日関係の発展に良好な基礎を固めることができるでしょう。もしこの良いチャンスを失い、両国関係をうまく処理できないようなことになれば、そのマイナスの影響は、おそらく長期にわたることになるでしょう。だからわれわれは必ず、この得難いチャンスをしっかりつかみ、ハイレベルの往来を続け、各分野における協力関係を強化し、両国関係を今年も終始良好な発展状況に保ち、新たな発展を実現させなければなりません。
それには当然、安定が大前提です。安定がなければ、何を語っても意味がありません。このため必ず、敏感な問題を適切に処理しなければならないのです。私は今年の中日関係に対する期待を、「穏中求進」の四文字で概括したいと思います。すなわち安定した基礎の上に、絶えず中日の戦略的互恵関係を改善し、推進するということです。それには発展の内実、創新の形式、水準の向上に注意しなければなりません。
周 本日の座談会で、委員各位にはそれぞれの分野で、それぞれの角度から、それぞれの切り口で、中日国交正常化四十年来の成果、直面する課題、さらに今後の中日関係の発展について、至れり尽くせりの客観的な見解を展開して頂きました。
われわれは中日国交正常化四十周年に際して開催したこの座談会が、中日関係発展の脈絡を整理し、中日関係発展の本流を明らかにし、当面する両国関係に存在している諸問題の解決法を模索したことを通じて、中日関係の長期的、健全で安定した発展を推進するために、ある程度の積極的な役割を果たすことができたと考えています。ありがとうございました。(構成・沈暁寧)
「人民中国」より 2012年4月13日