日本は絶えず強い危機感が抱いている国であり、中国経済の迅速な発展への警戒心だけでなく、隣国の韓国に対しても特別な「対抗意識」を抱いているようだ。韓国は中国と違い、日本と似ている部分が多く、日に日に発展を遂げ、日本は前代未聞のプレッシャーを感じている。
日本経済団連合会(経団連)の専門委員会が近日発表した報告によると、2030年には、韓国の国内総生産(GDP)は日本を超えると見込まれ、日本は「貧困国」に落ちぶれる。日本の財界が「日本が韓国に超される」との考えを示したのはこれが初めてであり、大きな波紋を呼んでいる。
日本の人口は約1億3000万人であるのに対し、韓国はたったの5000万人である。日本の経済総量は5兆4000億米ドル(2010年)で、韓国はたった1兆1000億米ドルだ。日本の一人当たりのGDPは4万2820米ドル(2010年)で、韓国は2万591米ドルである。この三つの指標を見ただけでも、日本と韓国はまだ同じレベルでないことは明らかである。
もちろん、長期的な視野に見れば、一方は衰退の一途を辿っているのに対し、一方は活気に溢れている。どんどん迫ってくる韓国を、日本はとても気がかりに感じている。40年間の繁栄を誇った日本は今では、経済総量で中国に追い越され、世界3位の経済体となっている。更に肝心なのは、日本の経済は停滞して前に進まず、どん底で何年も彷徨っており、希望の光は一向に見えてこない状態にあるという事である。
日本経済の全体的な衰退によって、製造業は海外に拠点を移すことを余儀なくされた。また、人口も大幅に減少している。日本総務省が4月17日に公表した最新の人口推計(2011年10月1日現在)によると、定住外国人を含めた総人口は1億2779万9000人で、1年前に比べて25万9000人の減少となった。減少幅は0.5%で、過去最高を記録した。人口だけでなく、経済共々落ち込むなか、日本は少子高齢化という難題も抱えている。
人口から言っても、国土面積から言っても、韓国は北東アジアの小国である。しかしながら、韓国のここ半世紀あまりの経済成長は驚くべきものである。2012年1月末現在、韓国の外貨準備高は中国、日本、ロシア、中国台湾、ブラジル、スイスに続いて、世界7位となっている。