チャイナ:なるほど、喜んで行きたい会社がおもしろい会社なんですね。
徐:それとこれは富士ゼロックスがやっているんですが、小林節太郎基金を40年以上やっています。博士課程の学生に出す奨学金なんですが、アジア限定です。今、この奨学金で学んだ人たちのネットワークが中国の政府機関、学術機関などに広がっています。
チャイナ:さきほどオフィスでもカラー大型印刷機を拝見しましたが、御社はコピー印刷機では世界トップレベルの性能でハイエンド商品ではナンバーワンシェアと伺っております。ですが、中国の町を歩いていると、あらゆるところにコピー屋が目に入ります。その普及のスピードには驚かされます。中国はやはりローエンドマーケットが大きな割合を占める国です。今後の戦略についてお聞かせください。
徐:中国のマーケットは特殊な市場でして、5000元から2万元くらいのローエンド商品が台数でいうと、80%を占めています。日、米などの市場では、ハイ、ミドル、ローのバランスが三角形を作るものなのですが、中国はローエンドが広い、画鋲のような形になっています。
弊社はどちらかというと、ミドル、ハイエンドが得意な会社です。販売台数のシャアでは実際やや少ないのですが、売上では付加価値の高いものでは1台でも2億円もしますし、トップランクだと思います。
ですが、今中国は急速に成長していて、このミドル、ハイエンドも非常に伸びている。
バリューとボリュームの両面から市場をカバーしていこうとしています。マーケティングという面では、直販と代理店販売を組み合わせて対応していこうとしています。また、テレセールス、Eコマースも組み合わせ始めています。
またこの4月、中国に市場の声をしっかりとっていく部隊を設置しました。開発、知的財産、テクニカルサービスが連携した組織を作り、中国のニーズにあった商品開発を始めています。また中国にある3つの工場で、そのための人員を3倍に増員しようとしています。これがローエンド対策にもなっています。