「両方合わせて見ることで、本当の正体が見えてくる。そうすると、いくらかぼんやりして、あいまいに、且つ多元的に見えてしまうが、歴史に対する日本社会の多元的な姿勢を知ることが重要である。極端に右翼に傾いている人、歴史に厳しく忠実である人は両方とも少数派であり、大部分の人がその中間の考え方を持っている。右翼の人々が正しくないことを企んでいたら、多くの人が反対に回るはずである」。
「いかにして、より多くの人が、正確に歴史を見るようにするかは、将来に向けて、我々が努力するべき方向であり、日本が自ら解決すべき問題でもある」と若宮氏は言う。また、日本政治における「二年目のジンクス」について若宮氏は指摘する。つまり、最初の年には多くの改善を行うが、二年目になると、突然、人々の反感を買うような、ひいては国民感情をも逆なでするようなことをしてしまう政府が多いという。
「この現象は、日本が驕りと自分を見下す気持ちのジレンマを抱えていることを反映している。」中国人として李纓監督は自分の民族感情を捨てられないが、同時に日本の良いところもたくさん知っている。こうした矛盾を感じることによって、歴史に対する多くのすれ違いは靖国神社に結論付けることができると李纓監督は気づいたのである。
「180度視点を変えて日本を観察することで 自分自身を再認識」