日本の英字誌「ザ・ディプロマット」は5日、「中国がドイツ帝国ではない3つの理由(中国はより強く、恐るべし)」と題する文章を掲載した。「環球ネット」が伝えた。
米ハーバード大教授のジョセフ・ナイ氏は先週「中国はドイツ帝国ではない」と指摘。20世紀初頭の独英と今日の中米を比較したが、中国とドイツに対する比較は偏ったものだった。当時のドイツは工業・経済分野の多くの指標で英国を抜いていた。それに対し、中国はまだ多数の方面で米国に後れを取っている。米国はこのアジアの大国となにがしかの共同管理を試す余力があるとナイ氏はみる。ただ、中国はドイツ帝国ではないため、米国を全面的に抜かずとも、当時のドイツをはるかに凌ぐ強力なライバルとなれる。なぜ中国がより強大で、恐るべしなのか?その理由は次の3つ。
(1)より有利な地理的戦略環境。当時のドイツは大国に囲まれ、今日の中国よりはるかに厳しい環境に置かれていた。フランス、ロシアに対する優勢も今日の中国とその隣国(特にベトナム、フィリピン)ほど実力の開きがなかった。ドイツは他国の同盟包囲、中国は牽制を懸念するが、中国が直面している挑戦はドイツほどではない。また、当時ドイツ海軍の主要ライバルは太西平洋に通じる途中に存在し、海洋権に野心を抱くドイツの不幸な結末は目に見えていた。今日の中国を別の角度からみると、地理的障碍が海軍の西太平洋、インド洋への進入を阻んでいるものの、その艦隊はドイツ艦隊のように容易に封鎖されることはない。当時のドイツに比べ、今日の中国にはより多くの選択肢がある。
(2)実力が伯仲するライバルははるか遠くに。当時のドイツとそのライバルは北海を隔てているだけで、近接する英国海軍は容易に威厳を示すことができた。ドイツ軍の指揮官は海洋に対して基本的な誤解をしていたが、今日の中国は当時のドイツに比べて海洋に対する理解も深い。より重要なのは、その一番のライバルが数十マイルではなく、数千マイル以上離れていることだ。距離は中国にとって均衡をとる役割を果たし、中国の後方で中国と競う米国のコストと後方支援の困難を増す。
(3)陸上兵器で海軍力を補う。当時のドイツにとって、海軍力といえば艦隊だった。英海軍を打ち負かすには海軍の武器競争に勝たなければならなかった。それに対し、今日の中国は大量の低コストの陸上兵器で海軍力の優勢を補うことができる。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2013年3月6日