大型電子戦装置を搭載した戦闘機F-15DJ
日本航空自衛隊那覇基地
日本の月刊誌「軍事研究」はこのほど、航空自衛隊の宮脇俊幸元開発航空団司令が寄稿した「航空自衛隊の電子戦能力」という記事で、日本航空自衛隊は現在新たな電子戦部隊を設立中で、脅威の変化に基づき新戦法を研究、新設備を開発し、電子戦能力を高めていると伝えた。今後の制空権確保や離島作戦の支援はいずれも電子戦闘機の協力と掩護と切り離せないとしている。
電子戦機は敵のレーダー、電子制御システム、無線電子通信設備を電子偵察、妨害、攻撃する航空機。その主な任務は敵の防空システムを失効させ、味方機の攻撃を掩護する、「ソフト破壊力」と呼ばれる。
日本の航空自衛隊飛行開発実験団はこれまで電子戦に関わるプロジェクトにかかわってきた。2002年には、F-15戦闘機を使って「戦闘機搭載型電子防御装置」と「総合電子戦システム」という名の電子戦設備の実験を行った。
「戦闘機搭載型電子防御装置」はこの設備はプロの電子戦人員が操縦し、敵の戦闘機や地上レーダーを妨害する必要があるため、複座型の戦闘機F-15DJに搭載される。妨害設備を搭載したF-15DJの出現により、航空自衛隊の戦闘機は初めて妨害設備を装備し、その電子戦攻撃能力を大幅に強化した。同プロジェクトは2013会計年度に完了予定。
単座型のF-15はアップグレードした電子戦システム「総合電子戦システム」を搭載。同システムは様々な電子戦設備に対して適当な総合管理を行い、迅速かつ有効な電子戦を展開する。航空自衛隊はまた、F-15DJを基盤とする電子戦「航空戦術団」を2013会計年度に設立する方針。同時に防衛省技術研究本部を中心に航空自衛隊は未来の戦闘機(F-2の後続型)に搭載する電子戦装置を開発中だという。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2013年3月21日