日本の福島第一原子力発電所のタンク底部の継ぎ目付近からこのほど、予測の18倍に上る高濃度の放射線が検出された。最大毎時1800ミリシーベルトで、4時間浴び続ければ死亡する線量に当たる。ここから、福島の汚染水漏れは深刻化し続け、その速度は予測を上回っていることがわかる。
福島の汚染水の海洋環境への影響について、科学者はまだ結論を出していない。米国の海洋生物学の専門家は、放射性パラジウムと比べて、ストロンチウムの半減期は長く、そのうえ、人体の骨に入り、骨髄を傷つけやすいとの研究結果をまとめた。ストロンチウムが魚類を通じて食物連鎖に入れば、非常に危険である。米国の科学技術サイト「BETANEWS」は9月1日、スペインの科学者の研究結果を引用し、福島の汚染水は2014年に米国の沿岸に達すると伝えた。
福島の汚染水漏れの発表後、韓国では日本の水産物輸入を反対するデモが行われた。福島県漁業協同組合連合会は8月末、消費者の理解が得られないことを理由に、試験操業を中止することを決めた。
汚染水の処理が不適切であることも日本国内で批判されている。塩崎恭久・自民党政調会長代理は近ごろ行われた党内会議で、「危機感不足。汚染水漏れの深刻化は国際問題」と批判した。「朝日新聞」は社説の中で、汚染水漏れ事故について、今回も政府の国内外への説明と情報公開は遅いと論じた。漁業関係者と避難した住民は東電を信頼していない。汚染水漏れにより、一部の日本人は、東京に2020年オリンピックを開催する能力があるかを疑っており、街頭で招致反対運動も行われた。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2013年9月3日