ノーベル文学賞というと、日本の有名作家、村上春樹を避けては通れない。村上春樹は今年を含め、イギリスのブックメーカーのノーベル文学賞受賞予想オッズで、3年連続1位になっている。しかし村上春樹は、常に落選している。
世界的なベストセラーを記録し、多くの読者を持つ作家は、なぜ何度も「空振り」に終わっているのだろうか?スイスメディアのコメンテーターは、「村上春樹は読者から人気があるが、文学評論家は異なる観点を持っている。例えば、村上の作品には深みがないなどだ」と指摘した。中国の文学評論家もこの観点を持っており、村上春樹が受賞できない理由は運だけではないとしている。
村上春樹のノーベル賞の謎は、業界内外のホットな話題になっている。
受賞に手が届かない理由、運だけか?
今年のノーベル文学賞の発表を控え、文芸誌『大家』は「村上春樹とノーベル賞の距離、運だけか?」と題するコラムを掲載した。筆者は姜建強氏(元大学教員で、哲学を研究。1990年代に日本に留学し、東京大学総合研究博物館で客員研究員になる。日本の哲学と文化の研究に取り組む)。このコラムはさまざまな角度から村上春樹とノーベル賞の「もつれ」を分析した、受賞の謎を解く鍵として読むことができる。要約は下記の通り。
9月末になると、カフェに集まったファンは、「村上春樹はノーベル文学賞を受賞するか?」という非常に文学的・詩的な話題について議論する。
村上の小説には問題があると言われているが、なぜベストセラーになっているのかという、パラドックスが存在する。問題があるのにベストセラーを記録できるのだろうか?ベストセラーのみが小説の価値なのだろうか?