日本の経常黒字、過去最少を更新

日本の経常黒字、過去最少を更新。

タグ: 日本 経常黒字 過去最少

発信時間: 2015-02-11 14:39:46 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

財務省が9日発表した2014年の国際収支速報によると、海外とのモノやサービス、投資の取引状況を示す経常収支の黒字額は2兆6266億円となった。比較できる1985年以降で、過去最少を更新した。経常黒字の減少は4年連続で、前年比18.8%減となった。

経常黒字は2007年に24兆9490億円のピーク値に達したが、近年は減少傾向を示している。共同通信社は、日本は外貨を稼ぐ力を強化する必要があると分析した。

記録的な貿易赤字が、経常収支の足を引っ張っている。日本の2014年の貿易赤字は前年比1兆5900億円増の10兆3600億円に達した。消費増税前の駆け込み需要、円安による燃料輸入の高止まりにより、同年の輸入額は10.3%増となった。輸出額は2年連続で増加しているが、伸び率は輸入を下回る9.3%だった。

サービス貿易を見ると、昨年の訪日外国人客数は前年比29.4%増の1341万人に達したが、旅行収支(外国人客の日本での消費額から、日本人の海外旅行の消費額を差し引いた金額)は依然として3兆9000億円の赤字となっている。このペースで外国人客が増加すれば、日本は今年中に旅行収支の黒字化を実現する見通しだ。また日本企業の海外投資と知的財産権の収入が記録を更新し、日本が対外投資および技術移転で優勢を維持していることが反映された。

市場では、昨年の原油価格暴落により、日本の今年の貿易赤字が縮小し、経常黒字の拡大が促されると分析されている。

2年間に渡る約40%の円安は、予想されていたほど日本の輸出を促さなかった。みずほ総合研究所市場調査部長の長谷川克之氏は記者に対して、これは日本の輸出構造の変化を反映していると指摘した。まず、輸出の「現地化生産」の比率が高まっている。例えば日本の自動車メーカーが米国に輸出する自動車は、主にメキシコで生産されている。日本で消費される自動車のうち、多くはタイ工場から輸入されている。次に、日本の輸出の原動力は、過去の既成品から「中間財」に変化している。例えばアップルの携帯電話をOEM生産する中国の工場にコア部品を輸出し、さらに中国から完成品を輸入する。統計上、これは中国の黒字になる。しかも円安によって中間財の価格を引き下げることは難しく、輸出データの改善を促すことはできない。

共同通信社は、経常黒字を維持し、経済成長を促進するために、日本は高付加価値製品の研究開発・生産を推進し、外貨を稼ぐ力を強化すべきだと主張した。長谷川氏は、アベノミクスの成長戦略が突破を実現するためには、日本経済の利益を創出する能力を取り戻さなければならないと指摘した。そのために日本は着実に構造改革を推進し、産業の新陳代謝とリスク管理能力を強化する必要がある。

 

「中国網日本語版(チャイナネット)」 2015年2月11日

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