中国の空母、補給艦なしではただの短距離用客船

中国の空母、補給艦なしではただの短距離用客船。 中国は現在、5隻の補給艦を保有、補給能力はいずれも1万トン以上で、データ上は空母の補給が行えるが、旧式の「洪沢湖」と「鄱陽湖」の2隻は燃料と水しか補給できない。最大の「青海湖」の航速は遅過ぎて(最大航速16ノット)、空母艦隊の足手まといになる。すでに近代化しているのは「千島湖」と「微山湖」だけだ…

タグ: 中国 空母 補給艦 客船 燃料

発信時間: 2011-05-26 16:37:32 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

中国第1号の空母デビューを目前に控え、国内の軍事ファンは熱狂している。空母の実力を賛美するのはいいが、それ以外のことを忘れている人が多い。鳳凰網の軍事評論家、陶慕剣氏によると、駆逐艦や補給艦、艦載機の支援が十分になければ、空母の実際の威力は大型客船くらいものでしかないという。

ワリャーグは設計当初から、航続距離が同級の空母の中では最も短い7000海里という大きな欠点がもつ。その航続距離ではアデン湾へも辿り着くこともできず、中国海軍が数隻の補給艦をすべてこの空母への支援にあてない限り、護衛役も務まらない。

補給艦「鄱陽湖

補給艦「微山湖」

中国は現在、5隻の補給艦を保有、補給能力はいずれも1万トン以上で、データ上は空母の補給が行えるが、旧式の「洪沢湖」と「鄱陽湖」の2隻は燃料と水しか補給できない。最大の「青海湖」の航速は遅過ぎて(最大航速16ノット)、空母艦隊の足手まといになる。すでに近代化しているのは「千島湖」と「微山湖」だけだ。

同2隻は新型の総合補給艦として、2回に1回のペースで交代し、これまでアデン湾の全護衛活動にあたっている。中国海軍は現在、他の重要な遠洋活動を支援するためにも新しい補給艦が必要だ。そうしたなか、第1号の空母がデビューしたとしても、補給艦が足りず、近海活動しかできない可能性がある。

空母と水陸両用艦の導入により、より大型で、より高速の補給艦の開発が中国に求められる。米海軍のサクラメント級高速戦闘支援艦は満載排水量4万8千トン、最大速力25ノットと、最大速力30ノットの空母や護衛艦に追随する能力を備えている。

中国海軍の現有の補給艦は空母を抜きにしても、さらに多くの援用任務をこなすのは難しい。中国の将来の新型補給艦は数量だけでなく、艦種も増やし、さまざまな任務に対応できるようにする必要がある。

「中国網日本語版(チャイナネット)」 2011年5月26日

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