No.3:中国、新たな世界経済のセンターとなるだろう
先般、ロシアのリア・ノボスティ(RIA-Novosti)通信が中国経済に関する論評文を掲載した。その主な内容は次の通り。
ロシアで開催されていた「中国年」がモスクワで盛大裏に閉幕した。経済面から見れば、ロシアと中国とのパートナーシップは互恵的関係である。中国がロシアに興味を持つ理由は、ロシアが中国にとっての望ましい原材料輸入先及び製品販売先であることにある。それに対して、ロシアが中国に興味を持つ理由は、中国は徐々に新たな世界経済のセンターとなりつつあるからだ。
さまざまな理由がこの見方を裏付けている。10月末頃、著名な金融専門家ロジェス氏は自分のドル資産を空売りし、人民元を買い持つことにした。「今後10年の間、誰も人民元の切り上げを食い止めることはできない。人民元は2-3倍切上がるに違いない。これに対して、アメリカの状況には大いに悲観している」とロジェス氏は語った。
これは不信の目でアメリカ経済を見る最初の事例ではない。アメリカで2番目の富豪であるパフェット氏は数年前に、ドルに投資しないことは自分の重要な戦略の一つとなる、と語った。また、今年の世界の時価総額トップ・テンの中では、中国のブルーチップが5社もあるが、アメリカは3社しかない。
ここ数年、中国経済は年に10%増のペースで成長し続けており、中国は早くからすでに世界で最大のローテク付加価値消費財生産国となり、昨年、中国はまた世界で2番目のハイテク製品輸出国となった。実をいうと、中国は輸出型経済を発展のモデルとする最初の国ではない。日本、シンガポール、タイ及び台湾地域なども輸出に頼って成功した国である。しかし、これらの国・地域に比べ、中国にはより広い発展の前景が開けている。世界総人口の5分の1を占める13億人を擁し、安い人件費で大量の労働力を雇用することができる。弱い人民元の政策は国際市場における中国製品の優位性を拡大しており、安定的かつ市場変動に影響されにくい人民元の為替レートも、対中投資者の中国経済に対する確信を強めている。(続きを読む)