更に大きな変化が後に控えている。ユーロ危機と中国ラグジュアリー製品の繁栄は、中国のヨーロッパ向け投資のターニングポイントとなるかもしれないのだ。イタリアのモンティ首相が先日中国に投資要請を行ったが、その対象の中にはラグジュアリーブランドも含まれている。イタリア高額商品生産者連合会のブランチーニ秘書長によれば、2012年は「中国出資企業が海外ブランドを買い付けると同時に、中国独自のラグジュアリーブランドを立ち上げる」というこの2つの動きに左右されることになる可能性が極めて高いという。
だが、この策略にはリスクが存在する。一つは、ヨーロッパブランドが中国のバイヤーにその未来を託す中、その消費勢力はすでに緩慢化傾向を見せていること。もう一つは、中国企業がラグジュアリーブランドに対して日本の先駆者たちよりも優れた経営手腕を示さなければならないという点だ。30年前、ヨーロッパのラグジュアリーブランドを大胆に買い付けていた日系企業も今となってはその行方が分からない状態だ。
業界関係者は、次のように語る。中国人が世界中で去年一年間に購入したラグジュアリー製品の合計が400億ユーロに届く勢いとなった現実を前に、中国企業と政府は二重の考えを持つようになった。それは、国民の間で知名度の高いヨーロッパブランドに投資することと、多くの消費活動が中国国内で行われることを確保ということである。しかし、中国の新興ブランドは、既存ブランドに対抗できるのかという疑問の声もある。中国人のラグジュアリーブランド熱はその「成熟度」を増している。SheJi-Sorgereファッションショーの数時間前、そのイタリアメーカーであるCarusoの上層部も北京飯店でまさにその「成熟度」を目の当たりにした。主催者側は彼らがフラフラになるまで順番に酒を勧めるだけでなく、卓上の珍しい淡水魚は1匹200ドルもすることを彼らに明言したという。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2012年4月15日