日本企業の脱「円高恐怖症」策

日本企業の脱「円高恐怖症」策。

タグ: 日本 円高 対策 

発信時間: 2011-03-01 16:10:38 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

金融危機後、円は上昇を続けているが、日本企業の収益は逆に増加している。それは、日本企業がグローバル化を加速させているからである。生産、研究開発、販売から債権債務関係に至るまで、全面的な調整を行った。多国籍企業の経理責任者は直接「通貨の組み合わせ」を設定し、「コスト調整型の通貨バスケット」を実施、購買担当者を指導し、為替コストを調整する。同時に、多国籍企業は異なる通貨を利用し、融資上の為替リスクを分散させる試みを行っている。日本企業の最高経営者や経理責任者は、まるで政府為替政策の実行者になったかのようだ。これは日本企業を「円高恐怖症」から脱出させた最良の処方箋である。

金融危機後、円は上昇を続け、去年8月には1995年以来の最高水準に迫っていた。しかし、日本企業の収益は逆に増加している。日本企業の円高に対する免疫力は明らかに強さを増している。これは、日本の産業構造及び企業経営システムの根本的変化を反映するとともに、国際貨幣システムの多元化の足音がもうそこまで近づいてきていることを意味する。

伝統的に見て、日本経済には三つの定説がある:一つ目は、戦後の日本は「貿易立国」で、輸出のGDPにおける割合が大きい、つまり輸出への依存率が高いこと。二つ目は、日本は米国依存型であること。円の価値を判断する最も重要な指標は「円/ドル相場」である。三つ目は、日本円の国際化は失敗しており、日本の輸出はその多くを米ドルで決済するため、円高になると、企業の収益が悪化することである。

しかし、現実にはこの三つの定説がすべて間違いとなっている。特に金融危機の後、日本経済における一部の定説は覆されようとしている。まず、日本経済の成長構造における輸出への依存率はたった13%しかない。韓国の50%、ドイツの41%と比べ遥かに低く、先進国の中でも、日本の輸出依存率は米国の11%に次いで2番目に低い。一部の日本企業の「輸出競争力」が、日本経済の「輸出依存度」と誤解されたことが明らかである。次に、「円/ドル相場」の指標地位もすでに覆されている。実際のところ、日本企業がドルより関心を持っているのが、その直接の競争相手である韓国ウォンのレートである。ウォンが上昇すれば、日本企業の輸出競争力は高くなり、逆にウォンが下がれば、日本企業は苦しい立場になる。「日経株価指数」もウォンと連動する動きを見せている。また、3つ目の説についてだが、日本の対外輸出における米ドル決済率は50%で、日本円決済率が41%を占める。特に対アジア輸出では、2002年の時点で、すでに日本円決済率が米ドル決済率を上回っている。ただ、大口商品の輸入においては、その多くを米ドル決済にしているというだけのことである。

構造変化がもたらす経営方式の調整

 

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