日本企業の脱「円高恐怖症」策

日本企業の脱「円高恐怖症」策。

タグ: 日本 円高 対策 

発信時間: 2011-03-01 16:10:38 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

 

迫り来る多極通貨体制の足音

金融危機後、日本企業のグローバル化が加速している。生産、研究開発、販売から債権債務関係に至るまで、全面的な調整を行った。多国籍企業の経理責任者は新しい権限を授与され、直接「通貨の組み合わせ」を設定し、「コスト調整型の通貨バスケット」を実施、購買担当者を指導し、為替コストを調整する。同時に、多国籍企業は異なる通貨を利用し、融資上の為替リスクを分散させる試みを行っている。それは、収益見込みのある国で、その国の通貨で借金し、その後得た収益でそれを返済するという方法である。これにより、債権債務上の為替リスクを分散するのである。日本企業の最高経営者、経理責任者は、まるで政府為替政策の実行者になったかのようだ。これは日本企業を「円高恐怖症」から脱出させた最良の処方箋である。

事実、金融危機までは、FRB(連邦準備理事会)が「米ドル体制の防衛者」として、「実質実効為替レート」を計算する際に、貿易比率の変化に基づいて、メキシコのペソや中国の人民元を含む通貨の比率を大幅に引き上げていた。世界中央銀行では、国際決済銀行の「実質実効為替レート」通貨バスケットにおける人民元の割合は23%に達し、すでに米ドルを抜いてトップとなっている。新興国経済の台頭に伴い、世界経済の成長構造は大きく変化している。各国企業の通貨選択も多様化傾向を見せている。たとえば、ソニーは為替レート操作の際、アジア、中東など30近くの国の通貨を組み合わせている。外貨取引及び外貨準備では、米ドルはまだ絶対的な優勢にあるが、企業レベルで見れば、多国籍企業の通貨選択空間はますます拡大している。米ドルの動きに注目するだけでは、企業の収益と競争力の変化を把握することができなくなっている。これは、各国の金融、資本及び外貨市場形成が加速したことで、企業の自主選択に有利な市場環境が形成されたことが根本的背景となっている。

 

「中国網日本語版(チャイナネット)」2011年3月1日

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