震災復興後の斬新な日立市の姿——。操業再開後に日立製作所が考え始めたことだ。日立市はもともと数百年の歴史がある地方都市で、今回の被災で壊滅的とは言わないまでも、かなりのダメージを受けている。
日立市の復興とは、以前の姿に戻すことではなく、全く新しい日立市に生まれ変わること―—。日立製作所はお膝元である日立市の新しい復興計画を立て始めた。
日立製作所の構想は全く新しい『スマートシティ日立』をつくることである。工場がエネルギー消費する際にはITなどのツールを駆使することで効率化を実現、今後数年にむけての一歩進んだ省エネを目指し、外国人や中小企業にも技術提供できるような都市をつくろうとしている。
「エネルギー、交通、水などは、都市とは切り離せないものです。新しい日立市は更なる交通の整備、情報公開、資源の循環利用を実現させるべきです。特に資源利用については、最も効率よい方法を見つけ出せるはずです。それが私たちが考える新しい日立市なのです」
斉藤さんは言った。
家があるから企業がある。企業があるから現代の都市がある。斉藤常務は震災復興後の個人、企業、そして都市の新しい姿を描き始めている。日本には彼と同じような志をもつ人が他にも多くいるだろう。そうした人々の努力の結果、遠くはない将来に全く新しいスマートシティが生まれ、再び世界の注目を集めることを私は信じている。
「Billion Beats 日本人が見つけた13億分の1の中国人ストーリー」より
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2011年5月23日