私の出会った日本人(23)本田雅一:フリーランスジャーナリストとしてのスピリット

私の出会った日本人(23)本田雅一:フリーランスジャーナリストとしてのスピリット。 本田雅一さんにお会いする以前から、彼の記事は様々なメディアを通して読んでいた。家電、特にIT家電に関するものがほとんどだ。普通の記者、特にメジャーな新聞社に在籍する記者の原稿はどれも似たり寄ったり、という印象があるのだが、それも仕方ないことなのかもしれない。なぜなら記者たちは同一の、とある企業の発表を聞き、同じ記者会見に出向き、同じ記者クラブに属しているからだ…

タグ: 本田雅一 ジャーナリスト 記者 新聞社

発信時間: 2011-11-28 10:04:49 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

文=コラムニスト・陳言

本田雅一さんにお会いする以前から、彼の記事は様々なメディアを通して読んでいた。家電、特にIT家電に関するものがほとんどだ。

普通の記者、特にメジャーな新聞社に在籍する記者の原稿はどれも似たり寄ったり、という印象があるのだが、それも仕方ないことなのかもしれない。なぜなら記者たちは同一の、とある企業の発表を聞き、同じ記者会見に出向き、同じ記者クラブに属しているからだ。彼らはごく短いトラックのスタートラインに一斉に立ち、ほぼ同じタイミングでスパートをかけ、皆が同時に第一報を伝える。このレースにどれだけの新聞社や雑誌社が参加するにしても、メジャーな媒体にとってのゴールは同じだ。世論と人々の消費意欲もそうした報道に煽られるようにして熱くなり、企業はタイミングよく広告を打つことで市場のニーズに対応する。

そんな中、本田さんの毛色は少々異なる。

「私はフリージャーナリストです」

初めてお会いしたとき、彼は自己紹介で言った。そして中国語に翻訳された彼の著作『インサイドドキュメント「3D世界規格を作れ!」』を私にプレゼントしてくれた。日本のテレビ業界、なかでも3Dをテーマに彼が追いかけたドキュメンタリーだ。

「まだ実際には読んでおりませんが、どんなことをお書きになったかはだいたい分かります」

私がそう言うと本田さんは怪訝そうな顔で、しかし目を見開き表情をほころばせながら、

「え?日本語版をお読みになったんですか?」

と尋ねた。

「そうではありません。でも本田さんの書かれた記事をいつも真剣に読んでいるので記憶に残っているのです」

私は答えた。

私は毎日まとまった量の日本の新聞や雑誌、専門書を読んでいる。その中で書き手の視点や立場が明確なものだけが記憶に残る。メジャーな新聞各紙の記事は読んだそばから消えて行く、という感覚だ。一方で本田さんの文章の印象はいつまでも鮮やかに残っている。

本田さんと3Dやハイビジョンについて、そして液晶テレビから家電メーカーの今後までを語り合った。話は中国メーカーと日本メーカーの競争や協力についても及んだ。

コラムニスト・陳言 「日本スケッチ」

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