安倍晋三首相は訪米前にワシントン・ポストのインタビューに応じ、「日本やその他のアジア諸国との衝突には、中国の根深い需要が存在する」と称した。これは自らの政治的支持を固め、中国が「他国の領土を略奪する」のを阻止することを目的とした発言だ。安倍首相は一国の指導者でありながら、これほど公然と事実を歪曲し隣国を攻撃し、地域・国家間の対立を扇動するとは、非常に稀なことだ。このような発言は、国際社会で支持を得られないはずだ。
安倍首相は今年1月、山口那津男公明党代表に中国側への親書を託し、「大局に立ち、日中の戦略的互恵関係の前向きな発展を促したい」と誓うようにして言った。
僅か一ヶ月のうちに、安倍首相は矛盾する発言を繰り返している。「対話の門を閉ざさない」と言いながら、その一方では「中国海軍の軍艦が火器管制レーダーを用い日本の船舶を照射した」という輿論戦を展開し、中国のイメージを損ねている。また中日関係の重要性を強調し、両国関係が「戦略的互恵関係の原点に回帰する」ことを願うと言いながら、その一方では関係改善に向けた努力に対して「バックギア」を入れ、誤った方向に「給油」を続け、両国関係を損ねている。
これほど前後矛盾した言行不一致は、一国の指導者としてふさわしくない。日本側はなぜこのようなことをするのかと、疑問を呈さざるをえない。