日本の長期成長目標 実現は困難か

日本の長期成長目標 実現は困難か。 参議院選挙後の安倍政権は薄氷の上を航行しており、一つでも適切に処理できなければ、「安倍号」が沈没する可能性がある…

タグ: アベノミクス 長期成長目標 

発信時間: 2013-07-25 14:50:59 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

 

次に、2%の物価目標が2年内に実現しがたいばかりでなく、安倍首相の長期成長戦略で提案されたさまざまな具体的な目標も、実現が困難と見られる。例えば3年後に設備投資を現在の63兆円から、世界金融危機前の70兆円に引き上げるという目標だ。現在の日本企業は資金不足に陥っておらず、日本国内に理想的な投資先がないことが問題となっている。安倍首相が最も強調しているのは、財政赤字削減の目標だ。2015年度までに基礎財政赤字の対GDP比を2010年度の半分にし、2020年度までに黒字化するというのが、その具体的な内容だ。しかしこれについては、具体的な措置が講じられていない。

上述した目標を実現する前提条件は、2020年までにGDP成長率を年平均2%、名目GDP成長率を年平均3%とすることだ。過去20年間に渡り、日本の実質的なGDP成長率は年平均1%未満で、名目GDPの成長率はこれをさらに下回っていた。今後一定期間内で、世界経済の低迷の流れは覆し難く、日本国内の増給と消費拡大が困難であるため、このような高い成長率の実現は難しい。高成長の前提が存在しない以上、安倍首相の目標は夢幻ではなかろうか。上述した目標が泡と化せば、日本の長期負債の蓄積により、日本が崖っぷちに追いやられることになる。当然ながら、もう一つの可能性がある。それは物価上昇にも関わらず、国民所得が上がらず、国民生活が新たな苦境に陥り、人々の不安が噴出するという可能性だ。その兆しは現時点ですでに現れている。他にもエネルギー戦略の調整や原発再稼働もまた、反原発勢力の強い反対にあうだろう。日本は正式にTPP交渉に参加したが、今後順調に進められるとは限らない。

参議院選挙後の安倍政権は薄氷の上を航行しており、一つでも適切に処理できなければ、「安倍号」が沈没する可能性がある。

 

「中国網日本語版(チャイナネット)」2013年7月25日

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