インドのシン首相が21日にプーチン大統領と会談する中、ロシアのメドベージェフ首相はシン首相より1日先に北京を訪問した。ロシアのインテルファクス通信社によると、メドベージェフ首相は22日に北京で開かれる中ロ両国政府の第18回首脳会談に出席し、その後さらに安徽省合肥市で中国科技大学の学生らと交流する予定だ。メドベージェフ首相は今回、中国と経済・貿易協力および国際問題について議論する。「環球時報」が伝えた。
朝日新聞は20日、ロシアとインドの首相が相次いで訪中しており、さらにはモンゴルのアルタンホヤグ首相も22日に訪中すると伝えた。モンゴルの現地メディアによると、アルタンホヤグ首相は22日に成都市で中国西部国際博覧会(カナダ総督、オーストラリア総督などの外国の要人も出席)に出席し、その後はモンゴル製品を輸出する天津市以外のもう一つの港湾を開拓するため遼寧省を訪問し、それから北京を訪問し中国の指導者と会談する予定だ。
重要な3つの隣国の首相による同時期の訪中は、果たして偶然だろうか。朝日新聞によると、中国外交部は本件について、「日程調整の結果にすぎない」と説明した。しかしこの極めて稀なケースは、さまざまな憶測を呼んでいる。朝日新聞は、「中国は日米などの国が対中包囲網を構築する動向を意識した上で、周辺外交のペースを加速している」と分析した。時事通信社もまた、中国は隣国との外交に力を注いでいると報じた。
中国人学者は21日に環球時報に対して、「22日に中国外交部礼賓司は多忙を極めるだろう。しかし今年10月の中国の外交日程を見ると、一ヶ月を通じて忙しいことが分かる。まず国家主席と国務院総理が上旬に相前後して東南アジアを訪問し、月末には3つの重要な隣国の首相が同時に訪中する。この送迎・歓迎は、中国の周辺外交の加速とヒートアップを反映している」と指摘した。
中国国際問題専門家の金燦栄氏は環球時報に対して、「中国のこの数カ月の周辺外交は、想像を上回る勢いを見せている。新指導部の誕生以来、中国の外交は『初めに外側、次に内側』、『友好関係強化後に問題解決』の流れを示している」と語った。中国の指導者は10月にASEANを訪問した際に、海上シルクロード、アジアインフラ投資銀行、地域安全協力枠組みという、三つの大いなる構想を打ち出した。これは集中的な取り組みであり、高い効果が得られるだろう。金氏は、「日本メディアは中国の周辺外交加速を、米日の包囲に対するものだと判断しているが、これは中国の抱負を過小評価している。中国の打ち出した新たな構想は、米国の現在の小さな同盟関係をより大きな枠組み内に収めようとしている。身長が1メートル80センチの常人である日本メディアにはこれが見えていないが、中国は姚明(元NBAプレイヤー、身長は2メートル29センチ)であり、中国の外交の視野が日本には見えないのだ」と説明した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2013年10月22日