共同通信社は26日、「複数の政府高官によると、日本政府は米国などの国に300キロ以上の兵器級プルトニウムを返還することになった」と伝えた。専門家は、「日本の核燃料は恐るべき量で、プルトニウム返還は圧力に屈したためだ。しかし国際社会の深まる懸念を解消するには程遠い」と分析した。
共同通信社の報道によると、米国は冷戦時代に日本に対して、研究用として300キロ余りのプルトニウムを提供した。これらのプルトニウムは、40−50発の核兵器を製造できる量だ。米国は2010年より返還を迫っていたが、日本は研究を理由とし先延ばしにしていた。
この返還にはなぜ4年の時間が費やされたのだろうか?中国軍控・裁軍協会秘書長の陳凱氏は、「日本政府は少しも返還したくなかった。米国が圧力をかけ続け、アジア諸国を含む国際世論の呼び声が高まらなければ、日本が返還を決定することはなかっただろう」と指摘した。
日本の原子力委員会によると、日本は2012年の時点で計331キロのプルトニウムを保管しており、そのうち一部は英国から提供された。別の情報によると、日本はさらに1.2トンを超える高濃縮ウラン(215キロの兵器級高濃縮ウランを含む)、約44トンの分離プルトニウムを溜め込んでいる。米国の専門家は、日本の核燃料の保存量は世界一で、米国を抜いていると分析した。
陳氏は、「兵器級プルトニウムの他に、日本はさらに高濃度のプルトニウムを保管している。これらの材料は高速増殖炉の研究に用いられる核燃料だが、研究は遅れており動きが見られない。日本の民間用プルトニウムの需要は少ないが、これほど莫大な量を保存している。これほど多くのプルトニウムを何に使うのだろうか?」と疑問を呈した。
1.2トンの高濃縮ウランについて、専門家は恐るべき量だと指摘している。中国工程物理研究院戦略研究センター副主任の伍鈞氏は、「日本が保管している高濃縮ウランは純度が93%に達するウラン235で、現在原子炉に使用されている燃料棒の材料は主に純度が5%の低濃縮ウランのウラン235だ。高濃縮ウランは核爆発の原因になりやすく、日本の核燃料保管の安全性を注視する必要がある」と警鐘を鳴らした。
日本がプルトニウムを返還、国際社会の疑念は晴れず②183日で核兵器を製造できる?
「中国網日本語版(チャイナネット)」2014年2月27日