遠心分離機公開の謎が投げ出されたかと思えば、今度は延坪島の砲煙が朝鮮半島を戦雲で覆った。朝鮮は砲撃を通して何を表明したいのか。「環球ネット」が24日に伝えた。
中国共産党中央党校国際戦略研究所教授で、朝鮮問題専門家として有名な張璉瑰氏は記者に対し、「これは朝鮮がC計画を引き続き推進していることを意味する。朝鮮は永遠の核大国を目指しているのだ。」と語った。
復旦大学国際問題研究院常務副院長の沈丁立氏は、その率直な意見として次のように語った。「米国への遠心分離機公開から砲撃実行まで、そのすべては朝鮮の6カ国協議への恨みを表している。」
張璉瑰氏は、今回の朝鮮による砲撃の直接の導火線は、韓国が現在行っている軍事演習であると言う。「護国訓練」名義の大規模軍事演習は11月22日から30日まで続き、韓国の陸、海、空三軍と海軍陸戦隊の合計7万兵力が参加している。
しかし、大きく見ていけば、「偶然起こったように見える砲撃も、実は必然のものである。それは天安号沈没事件以来、朝韓間の緊迫状態が持続したことの必然的結果なのである。また、朝鮮は2回目の核実験以降、核保有国として関連交渉を続けることを望んでいた。国連安全保障理事会1874号決議の制約から脱却し、米国、中国等に自身が「核大国」であることを黙認させる戦略目標を実現しようとしていたのだ」…
朝鮮は今年の夏から韓国への経済的援助の要求、13ヶ月ぶりに韓朝の離散家族面会開始に同意、韓国に金剛山観光の再開を督促する等、一連の「友好措置」をとっていた。しかし、韓国の李明博政府は朝鮮の核放棄を対話回復の前提として堅持したため、「これが朝鮮をたいへん怒らせた」。
そのため、朝鮮側は、韓国国内の濃厚な恐怖感情を利用して、韓国社会を分離し、李明博政府に圧力を加えることで、韓国に「C計画」を受け入れさせることにつながると考えている…
「環球ネット」24日付け記事:延坪島砲撃の時、まさに米国のボズワース朝鮮担当特別代表が中日韓を訪問し、朝鮮核問題をめぐる6カ国協議は微弱ながらその再開の兆しが現れていた。朝鮮はなぜこんな時期に問題を起したのか。
復旦大学国際問題研究院常務副院長の沈丁立氏の率直な意見によれば、「その全ての言動は、朝鮮が6カ国協議に恨みを持っていることを表している。6カ国協議は朝鮮半島の非核化を実現し、非核による安定を目指している一方、朝鮮は核保有による安定を目指している。両者の目指すところは完全に食い違っている。朝鮮は自身が核兵器を保有することで、朝鮮半島の安定を維持できるだけでなく、更なる利益をもたらすことができると確信している。」…
砲撃事件は朝鮮の「綿密な計画」?
韓国が「天安」号事件の北朝鮮による謝罪を諦め、韓国と朝鮮で離れ離れだった家族が涙の面会を果たした。そして、アメリカの大使が6カ国協議で国家間を慌しく往来している時、突如、爆撃音が鳴り響いたのだった。あまりにも理不尽のように思えるが、実は朝鮮の綿密な計画の元に行なわれたものなのだ。
朝鮮が砲撃を行なう前、韓国の金泰栄国防長官は朝鮮がウラン濃縮施設を公開したことに対し意見を述べている。金国防長官が言うには、「アメリカの戦術用核兵器の韓国での再配備についてもう一度、議論し検討する必要がある。」これについて中国共産党中央党校国際戦略研究所教授で、朝鮮問題専門家の張璉瑰教授と復旦大学国際問題研究院の沈丁立氏はともに、「米軍の核が韓国に再配備されれば、朝鮮が核保有を放棄しない十分な理由を提供することになる。それこそ朝鮮の思惑通りなのかもしれない」との意見を示した…
「中国網日本語版(チャイナネット)」2010年11月25日