中国現代国際関係研究院南アジア・東南アジア研究所の国際問題に詳しい褚浩氏は世界新聞報に対し、南中国海問題は02年に「南中国海各方面行動宣言」を調印して以来最も問題が複雑化していると指摘した。日本のこの時期の介入はあまりふさわしくない。ベトナム、フィリピンなどの南中国海問題をめぐる騒動を引き起こし、両国国内の反中感情を鼓舞し、地域の平和と安定にリスクをもたらし、最悪の場合には火花が飛び散る可能性がある。日本の行動は客観的に中国と東南アジア諸国連合の国との関係を悪化させ、関係をより複雑化させている。
しかし、日本が南中国海問題に全面介入する姿勢をみせた際、中国はベトナムと南中国海の平和と安定を守る前向きな意見で合意した。
今月10日、中国共産党中央の胡錦涛書記と訪中したベトナム共産党中央のグエン・フー・チョン総書記が会談を行い、双方は「中華人民共和国と ベトナム社会主義共和国の海上問題の解決を指導する基本原則に関する協議」に調印。両国は今後、政府境界交渉代表団団長定期会合を年2回、必要時には特別会合を開き、双方は海上問題に関する速やかな意思疎通、適切な処理のため、政府代表団の枠組下にホットラインを設置することで合意した。
これは南中国海問題の解決に転機が訪れた形となった。日本が南中国海の問題を混乱させるのはそう容易なことではないようだ。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2011年10月17日