農業法、種子法、農産品品質安全法などの法律を制定し、農業の発展と国の食糧の安全を保障している。鉄道法、道路法、民用航空法、電力法などの法律を制定し、重要な業界に対する監督管理と産業の促進を実施している。土地管理法、森林法、水法、鉱産資源法などの法律を制定し、重要な自然資源の合理的開発と利用を規範化している。省エネ法、再生可能エネルギー法、循環経済促進法、クリーン生産促進法などの法律を制定し、エネルギーの効果的利用と再生可能エネルギーの開発を促進している。 中国は法律を通して市場主体の間の公平さを保障し、秩序ある競争を重視している。反不正競争法は中国が計画経済から市場経済へ転換する時期に制定した重要な法律の1つであり、国際慣行を参考にし、コピー製品、商業的賄賂、虚偽宣伝、商業秘密の侵害、不正な懸賞付販売、競争相手誹謗など不正な競争行為の禁止を規定し、経営者の公平な競争権益を守っている。価格法はマクロコントロールのもと、主に市場による価格形成メカニズムを国家が実行し徐々に完全なものにするよう規定している。大多数の商品とサービスは市場調節価格で決められ、きわめて少ない商品とサービスには政府指導の価格もしくは政府の決めた価格が設定される。独占禁止法は独占のための談合、市場支配地位の濫用、競争を排除し、制限する経営者の集中的独占に対し、それを禁じる規定を行っている。中国は法律によって財政と税務、金融、外国為替、投資などの体制に対して改革を行い、市場経済に相応するマクロ管理システムを構築した。中国経済の市場化の進行過程は世界の注目を集める成果をあげている。 中国はWTOの枠組み中で負う義務を積極的に履行し、たえず対外貿易法律制度を整備し、社会主義市場経済条件下の対外貿易体制を確立し、対外貿易経営者の権利と義務を規範化し、貨物の輸出入、技術の輸出入と国際サービス貿易管理制度を完全なものにし、中国の特色ある対外貿易調査制度と対外貿易促進体制を構築し、また、WTOのルールに基づいて貿易救済制度および税関監督と輸出入商品の検査検疫制度を整備し、統一した透明性のある対外貿易制度を確立した。
中国の対外貿易は速やかに増え、世界貿易の中における輸出入総額の地位はたえず上昇している。2010年、中国の輸出は世界輸出比率の10.4%を占めるに至った。 社会法。社会法は労働関係、社会保障、社会福利と特殊な人びとの権益保障などを調整する法律規範で、公平・調和と国の適度な関与の原則を遵守し、国と社会の積極的な責任を履行し、勤労者、失業者、労働能力を喪失した人びとおよびその他の扶助が必要な特殊な人びとの権益に対して必要な保障を提供し、社会の公平を守り、社会の調和を促進している。2011年8月末までに、中国は社会法における法律18件と一連の労働関係と社会保障を規範化する行政法規、地方性法規をすでに制定した。 中国は労働法を制定し、労働関係、労働関係と密接な関連のある労働保護、労働安全・衛生、職業訓練および労働争議、労働監察などもその調整範囲に組み入れ、中国の労働制度はほぼ確立されている。鉱山安全法、職業病予防治療法、安全生産法などの法律を制定し、安全生産、職業病予防などの項目に対して規定を行い、勤労者の権益保護を強めている。労働契約法、就業促進法と労働争議調停仲裁法を制定し、社会主義市場経済の条件下の労働契約に適応し、就業を促進し労働争議を解決する制度を確立した。紅十字会法、公益事業寄贈法と基金会管理条例などの法律法規を制定し、社会公益事業の発展と管理を促進させる制度を整備した。労働組合法を制定し、さらに相次いで2回の改正を行い、労働組合の国の政治、経済と社会生活の中での地位を確定し、労働組合の権利と義務を明確にし、労働組合が法律により勤労者の合法権益を守るうえで積極的な役割を果たしている。