資料写真:戦闘機「F35」
2年に1度のアジア最大の航空ショー、シンガポール航空ショーが14-19日、開催された。世界3大航空ショーの一つであるシンガポール航空ショーの今年の目玉は韓国の次世代戦闘機の調達計画。
韓国国防省は先日行ったFX(次期主力戦闘機)選定に関する説明会で、8兆2900万ウォン(約74億ドル)を投じると発表、2021年までにステルス性を持つ第5世代戦闘機60機を調達する計画だ。説明会で韓国側は企業側の費用分類、製品の性能要求、韓国の既存軍事装備との互換性、選定後の経済効果と技術効果といった4つの主な基準をあげた。
説明会には米ロッキード・マーチン社、ボーイング社、欧州航空宇宙防衛会社、スウェーデンのサーブ社が出席。すでに混戦が始まったことは言うまでもない。では最後の勝者となる可能性がもっとも高いのはどこだろうか?
F-16戦闘機は韓国空軍の主力戦闘機。F-16C/Dと組み合わせるため、韓国空軍は04年、42億ドルを投じてボーイング社からF-15K戦闘機を40機調達した。韓国航空宇宙産業(KAI)は 06年1月、韓国空軍に最初のT-50生産型高等練習機を納品した。
韓国は新型戦闘機、早期警戒機、輸送機、空中給油機、偵察機、長距離早期警戒レーダー、偵察衛星からなる「戦略空軍」の建設を望んできた。長距離の精確な攻撃力と空中戦力を備える先進戦闘機を調達することは、韓国の「戦略空軍」建設計画のカギとなる一歩となる。ただこの壮大な計画は米国の協力なしでは実現不可能だ。
同じ米国のアジア太平洋地域の同盟国である日本は昨年12月、次期主力戦闘機として米ロッキード・マーチン社のF-35戦闘機を選定した。オーストラリアもF-35戦闘機を約100機調達する計画だ。そのため韓国もF-35を選定する可能性が非常に高い。こうした特殊な時機に韓国が意思を表明しないのでは筋道が通らないだろう。