中国の海洋監視船「海監50」
中国の海洋監視船「海監66」
中国の海洋監視船「海監50」と「海監66」がこのほど、釣魚島(日本名・尖閣諸島)およびその付属島嶼に近い海域を巡航した。この情報が公開されると、メディアや社会はすぐ関心を寄せた。
「中国海監」は一体どのような船隊なのか?その巡航目的は何か?巡航中にどういう情況に遭遇したのか?今月20日、記者が中国海監東海総隊の関係責任者を取材した。
(3)◆悪天候以外は毎日巡航 装備能力をさらに高めるへ
――「中国海監」はどんな船隊か?こうした巡航や国家主権の存在を示す行動は今後ずっと行っていくのか?
中国海監東海総隊責任者:「中国海監」は中国国家海洋局の指揮下の海上総合執法チームで、国の法律法規と国が与えた職責により、中国の管轄する海域で定期巡航を実施し、海洋権益の侵犯、海域や無人島の不法使用、海洋環境や資源の汚染や損害、海上施設の破壊、海上秩序の妨害など違法行為を調査し、対処する責務を担っている。
中国海監隊には北海総隊、東海総隊、南海総隊の3総隊があり、3つの総隊には9つの海監支隊と200以上の沿海県(市区)海監大隊が所属する。
06年7月にまず東中国海の中国の管轄海域で定期巡航を行って以来、こうした巡航を随時行ってきた。海況や天候が許すかぎり、東中国海区管轄海域で少なくとも毎日監視船2隻と哨戒機が海上を巡航している。
――中国海監の装備はどういったものか?中国の海洋権益を有効に守れるのか?
中国海監東海総隊責任者:「中国海監」の装備は近年長足の進歩を遂げた。今回釣魚島海域を巡航した「海監50」と「海監66」は昨年上旬と中旬に配備された新しい監視船で、各方面の性能が比較的高い。
「海監50」の排水量は3980トン、世界先端の電気推進システムを採用、航続力は8000海里以上、船上に最新鋭のコントロール式揺れ止めタンクを搭載、Z9A型ヘリ、衛星通信ナビなどの機能のほか、先進的な海洋巡航、調査、証拠集めの設備を備えている。一方、「海監66」の排水量は1290トン、航続力は500海里、無限航区を航行可能。
「中国海監」は現在航空機9機、監視船・ボート380隻以上、専用車両500台以上を保有、うち1000トン以上の監視船は27隻。近年装備が格段に向上したが、「国連海洋法条約」の規定と中国政府が主張する300万平方キロの「青色国土」の海洋権益を守る任務を確実に実行するため、その装備能力をさらに高める必要がある。
(終わり)
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2012年3月22日