中国の対外貿易白書(2011年版)
中国の対外貿易白書(2011年版)。
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三、中国の対外貿易発展の世界に対する貢献
中国の対外貿易の発展は中国経済の現代化と総合国力の向上を促したばかりか、13億余の中国人民の生活レベルも向上させ、中国経済が世界経済の構成部分となり、経済のグローバル化が世界各国や地域とともに繁栄することに役立つ方向へ発展するのを促している。 改革開放と経済のグローバル化に積極的に参加することによって、中国は世界で成長が最も速い経済体の１つとなった。ここ10余年らい、中国は他の新興経済体とともに、世界経済の伸びを着実に促すうえでますます重要な力となっている。世界銀行のデータによると、2010年の中国の国内総生産（GDP）は2001年比で4兆6000億ドル増え、同期の世界経済総額の増加分の14.7%を占めた。中国のGDPが世界経済総額に占める比率は9.3%まで伸びた。WTOのデータは、2000年から2009年までに、中国の輸出量と輸入量の年平均成長速度はそれぞれ17%と15%で、同期の世界貿易総額の3%の年平均成長速度をはるかに上回っていることを示している。 中国の対外貿易は世界金融危機の中で、まっさきに立ち直り、グローバル経済の回復を促した。2008年の世界金融危機勃発後、中国政府は一連の経済を刺激する政策措置を適時に講じ、内需を拡大し、輸出入の規模を安定させた。2009年に、世界の貨物貿易の輸入量は12.8%下がった半面、中国の輸入量は2.9%伸び、これは世界の主要経済体の中で唯一伸びを保った国である。中国要素は経済危機のインパクトを受けたいくつかの国の輸出をサポートし、世界の大口商品市場の需要を刺激し、人びとの自信をふるい立たせ、世界経済の回復と成長を大きく牽引する役割を果たした。WTOは中国に対して行った3回目の貿易政策審議の際、金融危機対応のときに、中国は世界の需要を刺激する面で建設的な役割を発揮し、世界経済の安定のために重要な貢献をしたと指摘した。
中国の対外貿易の発展は中国と貿易パートナーの国民の福祉を高めている。世界の分業システムに溶け込むことが加速するに従って、中国は労働力コストの優位性、比較的強力な産業の一体化と加工製造能力、たえず向上する労働生産性をよりどころとし、世界工業品の主要な生産国と輸出国へとちくじ発展し、世界各国と地域に高品質、低価格の商品を提供し、国際市場の多種多様な需要を満足させている。中国の世界製造業における経済規模の優位性と加工コストの優位性が、上流企業の生産要素の価格の上昇を部分的に消化し、世界のインフレを抑制し、貿易パートナーの消費者の実質購買力の向上に対する役割を高めている。 中国の対外貿易の発展は貿易パートナーに広大な市場を提供している。2001年いらい、中国の貨物輸入総額は約5倍拡大し、年平均約20%の伸びで、中国の急速に拡大する輸入はすでに世界の経済成長の重要な原動力となり、貿易パートナーの輸出を拡大するために巨大な市場空間をつくり出している。現在、中国は日本、韓国、オーストラリア、ASEAN、ブラジル、南アフリカなどの国の最大輸出マーケットで、EUにとっての2番目、アメリカとインドにとっての3番目の輸出マーケットである。中国は工業化、都市化を急速に推し進めており、内需は伸び続け、たえず拡大し開放しているマーケットは貿易パートナーのためにより多くの発展のチャンスを提供している。 中国は後発発展途上国に対して市場を開放する度合が最も大きい発展途上国の1つである。2010年7月現在、中国はすでに国交のある36の後発発展途上国原産の商品に対して4700余税目のゼロ関税の輸入を実施し、すべての徴税規則と実施条例の税目の約60%を占めている。中国はすでに国交のある後発発展途上国に対する優遇範囲を拡大していくことを承諾し、ゼロ関税商品をすべての徴税規則と実施条例による税目の97%までにする。ゼロ関税措置は後発発展途上国の中国への輸出を促進している。
2008年いらい、中国はずっと後発発展途上国の一番大きな輸出マーケットである。2010年に、中国は後発発展途上国からの貨物輸入総額が前年より58%増え、これらの国の輸出総額の約4分の1を占めている。 中国はグローバル経済の管理メカニズムの改革に全面的に参加し、推進している。中国政府は「バランスがとれる、すべてにメリットをもたらす、ウィンウィンになる」ことを多国間貿易体制改革の目標として積極的に提唱し、公平、公正な国際経済貿易の新秩序構築の推進に努めている。急速に成長する発展途上国としての中国は20カ国グループ（G20）首脳サミット、BRICs首脳会合、ドーハ・ラウンド交渉などの国際対話と協力メカニズムに積極的に参加し、自らの発展レベルと国力にふさわしい国際的責任を担うことに努力している。中国は経済、金融、貿易と投資などの分野における新興諸国との協力をたえず強め、国際経済秩序が公正、合理的、ウィンウィンの方向へ向かって発展することを促進している。 中国は輸出管制に関する国際義務を厳格に履行している。中国はすべての大量破壊兵器の全面禁止と徹底的廃棄を一貫して主張し、この種の兵器およびその運搬手段の拡散に断固として反対している。中国の関連法律は核分裂、核融合物質またはそれによってこの種の物質を派生する貨物、技術の輸出入を明確に規定し、また兵器、弾薬とその他の軍需物質に関連する輸出入に対して必要な制限措置を講じている。中国は関連輸出管制の国際公約を真剣に遵守し、拡散防止の承諾を履行し、世界平和と地域の安定のために積極的な努力を行っている。近年らい、中国政府は国際通用の規範とやり方を広く取り入れ、核兵器、生物、化学、ミサイルなどのセンシティブな物資と技術をカバーする完備した輸出管制システムを形成し、拡散防止目標をよりよく実現するために依拠する法律と制度保障を提供している。
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