このことはデータからも証明できる。2011年、中国の対欧州投資は3年連続で大幅増加を実現した。2011年末現在、中国の対外直接投資はEUの27の加盟国全てをカバーした。また2011年、中国の対米投資フローは前年同期比38.5%増となり、今年1-7月にかけても29.6%の増加を実現した。
▽投資先国からの寛容な態度を望む
梅氏は今後の見通しについて「中国の対外投資が今後、過去10年間の増加率を維持できるかどうかは2つの要素にかかっている。1つは中国企業が継続的に対外投資を行う意欲を持っているかどうか。もう1つは投資先国による中国投資の受け入れ状況だ」と指摘する。梅氏は「一部の国は様々な障害を設けて市場参入を厳格化すると見られる。これにより、今後数年間で中国の対外投資増加率は鈍化する可能性もある」との見方を示す。
石商務参事官はこれについて、「中国の対外投資は企業行為である。中国のほとんどの国有企業はすでに完備された現代企業制度を確立し、損益の責任を自ら負い、自主経営を実現している」としたほか、「投資先国の社会各界には、中国の対外投資を寛容な態度で受け入れてくれることを望む。中国の対外投資が投資先国の税収増加、就業改善に役立っていることを意識して欲しい」と語った。
「人民網日本語版」2012年9月1日