ジャッキー・チェンは国際的な映画スターだ。中国はむろん、世界各地に多くのファンがいる。とくに日本には、20数年も彼を追い続け、一家3代がファンだという家族も。彼らは映画を観るのが好きだけでなく、カンフーをも称賛するのは、彼はイメージが健康的で、チャリティー活動を熱愛しているからだ。多くの若者にとって理想の人である。
ジャッキー・チェンは日本で何度も「最も人気ある外国人男性スター」に選ばれ、数多くのチャリティー活動にも招待されている。最も記憶に新しいのが、日本の元首相と肩を並べてテープカットをした姿だ。
彼は日本のある博覧会に招待された。その場で首相と肩を並べることなど予想もしていなかった。開幕式の日、当時の竹下登首相が神妙な面持ちで護衛されながら車から降り、貴賓席に向かった際、万人の注目する厳粛な雰囲気に、大場面に慣れている彼さえも心臓が脈打ったという。開幕式で、首相は彼にお辞儀をして敬意をはらい、式典が終わると、わざわざ彼の前に歩みよってしっかりと握手をし、誠意を込めてこう語った。「あなたが長年にわたり日本の娯楽事業に果たしてきた貢献に感謝します。あなたが日本の国民に限りない喜びをもたらしてくれたことに感謝します」。竹下首相はさらに、社会のために力を尽くし、困った人びとを援助する彼の精神を称賛するため、「ジャッキー・チェン基金」を日本に設立することに言及した。首相が自分のことをよく知り、このように高く評価してくれたことに、彼は非常に感動した。
博覧会ではジャッキー・チェン・コーナーが設置され、競売にかけるため彼自らが厳選した写真や衣装などが展示された。オークション当日、裕仁天皇が崩御された、とのニュースが伝わった。オークションが中止されるだろうと誰しもが思ったが、組織委員会は彼に会場に来てもらい、非常に丁寧な姿勢で「オークションは予定通り行うことになりました。これは政府の主管部門の特別のはからいです。貴方を驚かせることになり、非常に申し訳ありません」と話すと、深々と頭を下げた。彼はそれを聞き、熱いものが心を流れ、日本人の自分の映画や自分に対する深い愛を心の底より感じた。その後に行われたオークションは彼自身が進行役を務め、売上金はすべて慈善事業に充てられた。この経験を語るたびに、ジャッキー・チェンの顔には必ず誇りの表情が浮かんでくる。
ジャッキー・チェンに対する日本人の熱は冷めていない。今でも隆盛期にある。彼は日本で、映画ファンの熱狂的な声援を感じなかったことは一時もない。これが彼をして、映画事業に専心させ、さらにチャリティー活動を熱愛させ、絶えず自らの人生目標を昇華させてきた。彼はさらに素晴らしい映画を撮って、愛すべき日本の映画ファンに奉げたいと思っている。
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