東アジアでも普遍的現象となった高い離婚率がもたらす「家庭急変時代」
西洋の離婚率が穏やかに下降を見せる一方で、東洋国家の離婚率は急速に上昇している。ここ数年、韓国の離婚率は毎年約1%の速さで上昇しており、2008年には米国に次ぐ形で、OECD加盟国の中でもワースト2位となった。日本の2010年における離婚率も50年前の3.5倍に膨れ上がっている。中国は、2003年に新しい『婚姻登記条例』を施行して以来、年間平均離婚率の増加幅は約8%に達している。
日本の厚生労働省が発表した最新の『人口動態統計』報告によれば、2010年に離婚した夫婦は25.1万組、平均すると2分1秒に1組の割合で離婚が成立していることになるという。急速に増加する離婚率で、日本には「離婚会社」や「離婚式」なるものまで出現し、人気を集めているという。東京の伝統的名所浅草にも、「離婚屋」なるものが存在し、離婚を決めた夫婦が2台の人力車で登場、列席者も結婚式参列と同じような正装で参加し、離婚祝いまで準備しているという。式では、離婚する夫婦が一緒に「蛙ハンマー」(「蛙」と独身に「かえる」をかけている)で結婚指輪を打ち砕くことになっている。指輪が砕けると、司会者が「これをもちまして、あなた方の婚姻生活は終了しました。」と宣言する。この「離婚式」は大変人気で、1、2ヶ月前からの予約が必要だという。一方で、多くのメディアはこの高い離婚率に不安を抱いている。日本『毎日新聞』によれば、高い離婚率はすでに日本の「家庭倫理を崩壊させている」。日本の伝統的家庭倫理とは、一夫一妻家庭で、男性は外で働き女性は家を守り、妻が子どもを育て、親の世話をする、そして、子どもが大きくなれば、また年老いた親の面倒をみるというものである。しかし現在、日本の多くの家庭では「夫の浮気、妻の育児放棄、高齢者の切り捨て」等の現象が起こっている。
韓国『朝鮮日報』によれば、韓国の離婚発生率が最も多いのは40歳以上の中年層であり、全体の70%を占めている。韓国家庭経営研究所の姜鶴鐘所長は次のように語る。中年離婚の増加は、この年齢層における男女の思想に大きな違いが生じたことが原因となっている。女性は、その教育レベル向上に伴い、男女平等意識が強くなってきたが、男性の意識は、これまでと同じ一家の主が権威を握る時代に止まっている。