原寸大の「心神」の模型
「心神」の説明
日本の英字誌「ザ・ディプロマット」のホームページで23日、中国、米国、ロシア、日本のステルス戦闘機の開発計画がそれぞれ紹介された。その中で、日本の「心神」戦闘機計画について、日本が国産ステルス戦闘機を開発するのは不可能で、「心神」は米国との交渉の駆け引きのためのもので、最終的には安い価格で米国のステルス戦闘機を購入するとの見方を示した。さらに、米国が日本に米製戦闘機を購入するよう迫れば、日本はやはり米製戦闘機を選ぶだろうとしている。
◇「心神」計画は米国に圧力をかけるのが目的
中国の戦闘機「殲(J)-20」の出現で米国と日本は空軍兵器の近代を加速させ、東京は特に激しい反応を示している。このことが軍事的対抗を慎重に避けてきた国に、すでに中止した国産ステルス戦闘機の開発計画を再び復活させるという驚くべき行動を取らせた。現在、いわゆる「心神」戦闘機の先進技術実証機はただサイズを小さくしたアンテナ制御模型、2つの飛行できない模造品、エンジン、電子設備、操縦席のキャノピーなどの技術にすぎない。日本は2014年までに全機能を備えた実証機の試験飛行を行う計画だ。
日本は2016年以降、「心神」シリーズを開発し、中国・米国・ロシアのステルス戦闘機に対抗する方針だとみられている。しかしさらに可能性が高いのは、米国との交渉の駆け引きにそれを利用し、より安く、より都合の良い米製ステルス戦闘機を購入する手だ。
航空自衛隊は三菱重工と提携し6年前に「心神」計画をスタートした。それと同時に、F-22戦闘機の売却を米国に掛け合っている。05年、日本はすでに30年使用した米製F-4戦闘機に代わる戦闘機50機が必要だった。そこで、次期主力戦闘機(FX)の機種選定を行った。しかし6年後の今でもF-4は依然として就役しており、FXは先延ばしになっている。現在、名乗りをあげているのはヨーロッパのユーロファイター タイフーン、ボーイングのF/A-18E/F、F-35の3機種だ。
当初、F-22が日本のFXを解決する最善の方法だったが、2000年の法案で米国の技術を保護するためにF-22の禁輸が決まり、状況が複雑になった。「心神」は東京がワシントンに圧力をかけ、F-22関連政策を変更させるのがねらいだと見られている。しかし米議会は一向にF-22の禁輸撤回を拒否している。
◇日本の国産ステルス戦闘機開発を妨げる3要素