日本で増加する「孤独死」 超高齢社会の縮図

日本で増加する「孤独死」 超高齢社会の縮図。 厚生労働省が2011年に公開したデータによると、独居高齢者が誰にも看取られることなく自宅でひっそりと逝く「孤独死」は増加する一方で、東京24区だけで年間2,718件と、7年前の2倍になっている。この数は欧米諸国を大きく上回るものである。「文明国」「先進国」であるはずの日本で、なぜこれほどの孤独死が起こり得るのだろうか…

タグ: 高齢化 孤独死 社会 福祉 

発信時間: 2012-05-29 10:01:18 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

また、日本の集合住宅の管理が行き届いておらず、管理人がその責任を果たしていないことも挙げなければならない。「孤独死」した遺体は、すべて死後1~2カ月後に発見されている。なぜこれほど長く発見されずにいたのか?管理人の怠慢が主な原因である。「孤独死」事件を調べていく中で、「前から不審に思っていた」と供述する管理人も少なくない。例えば、長い間姿を見ない、家賃や光熱費の滞納、郵便受けにたまった新聞などといった状況を見て、管理人は「孤独死」を疑う。だが、事なかれ主義が蔓延する今の世の中は、彼らを無責任体質の人間に変えている。そして、本来なら発生し得なかった悲劇が起こってしまうのである。

また、日本の家族制度の崩壊も「孤独死」増加の一因となっている。戦後、核家族化、少子化による世帯の小型化が進み、成人すると、親元を離れて一人暮らしをする若者も多くなった。若者は日々の生活の忙しさにまぎれて、父母との交流も少なくなり、親子間の距離は少しずつ広がっていく。結婚すれば、用事がある時だけ連絡するといった関係になってしまう。内閣府の統計データによると、65歳以上の高齢者の数は、2060年には総人口の40%を占めるという。しかも、その半数以上が独居高齢者となるそうだ。晩年、身内の世話を受けることなく一人で暮らすこうした人々は、いとも簡単に「孤独死」事件の当事者になってしまうのだ。

「孤独死」が相次いで起きると、うわべだけ豊かな日本の「人間関係の希薄化」を嘆く人も多い。NHKのテレビ番組でも、「段々と住みにくくなる日本では、長寿はすでに国民の負担になっている」と評論家は指摘している。(蒋豊)

「中国網日本語版(チャイナネット)」 2012年5月29日

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