若々しいお年寄りたち 日本社会を学ぶべき

若々しいお年寄りたち 日本社会を学ぶべき。 しばらく前、日本を旅行しました。そのときに観光バスを運転してくれたスマートな運転手は、退職して再就職した人でした。きちんとした制服、言葉少なく、きめ細かなサービス、食事の際は襟を正して脇に座るなど、端正な挙止。あとで気づいたのですが、サービス業で活躍しているのはほとんどがこうした男性たちだということです…

タグ: 高齢化 年寄り 仕事 退職

発信時間: 2012-01-09 14:27:01 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

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現代人について言えば、“遅いたそがれ”は、“なかなか訪れないたそがれの年”、という意味に改めたらいいのではないか、とわたしは思っています。

小さいころに目にした大人は、60歳の男性ならまさしく「白ひげのおじいさん」、60歳の女性なら杖をついていました。でも今、路線バスのなかで優待カードをかざすお年寄りは、きまってスポーツシューズにアウトドアルック、べらべらとおしゃべりをしながら、山登り、遠足やらと、下車する前にはつり革にぶら下がって“体力アップ”、というお年寄りも少なくありません。

さきおととしのことですが、80をすぎた父母を伴って北京に出かけました。空が白んでもまだうとうとしていると、別のコンパートメントで休んでいた父が、食堂車で牛肉ラーメンを食べようと私と母を誘いにきました。父がせわしなくドアを叩いていたので、わたしはまだ上段のベッドに横になっていたのですが、ドアを開けようとしたところ、列車が揺れ、わたしは“実にしっかりと”床にすべり落ちてしまいました。でも、身のこなしがあまりに機敏だったからでしょうか、ドアを開けて入ってきた父は何事が起きたのかさっぱり分からない様子。眠っていた母に至っては訳がわからなかったことでしょう。わたしは自らを笑い者にするしかありませんでした。「いま落ちたのは、本当のおばあさんだった、と知ったなら」

現代人はなかなか老けません。以前、わたしはテレビニュースに登場するある人物の清々しさ、気高さに強くひかれていたのですが、突然、彼は画面から姿を消してしまいました。彼と親しい年上の男性にたずねたのですが、そのときの、頭悩ませ心痛めるその男性の表情が深く印象に残っています。「ええ、年になりましたから、みんな退いたのです」

では、若い人は、引退してなにをするのでしょう。実に悲しいことです。

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