ASEANはTPPがリスクをもたらすことを懸念
米国が主導するTPP交渉への参加について、ASEANには様々な見方がある。日本の参加表明は、ASEAN諸国の交渉に対する態度に影響しないだろう。
ASEAN諸国の中で、ブルネイとシンガポールは最初に参加し、提唱した国である。マレーシアとベトナムは2010年に交渉入りした。しかし、ASEAN諸国の多くは東アジア地域包括的経済連携(RCEP)交渉をTPPより優先させている。
タイの英字紙ネーションは、タイはTPP交渉参加を慎重に検討すべきだと主張した。TPPはWTOの発展途上国を保護する貿易ルールを避け、米国主導の厳格な基準を実施し、中には労働者の権益に関する内容や、参加国政府に国営企業の民営化を求める内容が盛り込まれている。タイやベトナムなどの国がこれらの条件をのむことは難しく、タイはRCEP交渉に力を注ぐだろう。
米国は日本のTPP参加に懸命 中国のアジア太平洋での影響をけん制