資料写真:米軍の「オスプレイ」
「動く火薬庫」の異名をとる米軍のティルトローター輸送機「オスプレイ」が、6日、日本本土上空で初の低空飛行訓練を行い、沿線住民を恐怖に陥れている。特に、米軍が突然の飛行経路変更を行ったことで、準備をしていなかった地方行政や市民から怒りの声が上がり、緊張が高まっている。
米国側の広報によれば、軍事輸送機「オスプレイ」はヘリコプターのような垂直上昇と固定翼式飛行機のような快速飛行の特徴を併せ持つことから「米国のアジア太平洋地域での速やかな対応のために重要なアイテム」とされている。だが、「オスプレイ」はこの機能のために構造が複雑でティルトローターの切り替え時の操作性に問題があり、事故が多発したことから「動く火薬庫」と揶揄されている。「オスプレイ」の酷い安全記録を知った人口が密集する日本では、ひとたび墜落事故が発生すれば地上で深刻な事態が発生しかねないと懸念が広がっている。昨年、「オスプレイ」が日本に配備された時には、日本国民から強い反発が起こった。これをうけ日米は昨年、「オスプレイ」の飛行の安全を期するため「米軍基地上空でのみ垂直上昇モデルで飛行する」などの制限協定を結んでいる。
日本の地方行政や市民からは、今回の米軍の訓練飛行に不満の声が上がっている。6日、米軍の岩国基地周辺で現地住民の抗議行動が行われた。6日、和歌山県の地方紙・紀伊民報には、和歌山県の仁坂吉伸知事が怒りをあらわに取材に対し「日米安保に反対ではないが、なぜ和歌山県上空を飛ぶのか説明がない。オスプレイに限らず、訓練についてきちんと説明してもらいたい。」と述べた。岩国市も米軍に協定違反かどうか確認し、違反の疑いがあれば日本政府に問いただしたいと発表している。
この「オスプレイ」3機は沖縄県普天間基地から岩国基地に移動後、引き続き3日間の夜間訓練を含む飛行訓練を行う予定だ。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2013年3月8日