米韓首脳会談は米東部時間7日にホワイトハウスで行われた。オバマ大統領は朴大統領に日本との関係改善を促すものと予想される。日韓関係は昨年後半に領土問題と慰安婦問題で冷え込み、日本側の最近の誤った言動でこれまでの双方の関係改善の努力が水の泡となった。日韓両国の同盟国である米国は日韓関係の緊張によってアジア太平洋への「リバランス」戦略に影響が生じるのを望んでいない。それを日本側が察した形だ。
さらに「河野談話」の見直し否定は、歴史問題で生じた政治問題と外交摩擦を回避し、安倍首相と自民党にとって7月の参院選挙に有利となる。そして憲法改正の目標実現に近づく。
安倍首相は憲法第96条つまり改憲要件の緩和を自民党のマニフェストに盛り込むと主張。そのために自民党は参院選で勝たなければならない。第96条が改正された場合、戦争放棄を定めた憲法第9条改正に通じる扉が開かれ、自衛隊が国防軍に昇格するなど日本の右翼が長年望んできた目標が実現する。
日本国内では改憲、特に第9条改正に関する国民の意見は賛否両論で、アジアの隣国も改憲の動機に疑問を抱くなか、安倍内閣が歴史問題の立場をはっきりさせれば、国内の改憲に対する抵抗が減るかもしれない。ただ、安倍内閣が「河野談話」や「村山談話」の精神を継承するかは警戒しつつ、その言動を見守る必要がある。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2013年5月8日