歴史を正視しようとせず、さらにはこれを書き換えようとする、人類の正義・良知に逆行している国家が、いわゆる「価値観」を語る資格などあるのだろうか。このような是非を逆さまにし、泥棒が泥棒を捕まえろと叫ぶような「価値観」は、誰を惑わせるというのだろうか。
中国には「其本乱而末治者否矣」(その本乱れて末治まる者は否ず)という古いことわざがある。現在の日本政府は、根本的に反省しようとしないばかりか、図に乗って改憲・軍拡により「正常な国」になろうと試みている。本質的に「異常」な国が、病を押して突破を実現できるはずがなかろう。この根本を捨てて末を追うやり方は、本末転倒の効果を生むばかりだ。英フィナンシャル・タイムズ紙が指摘した通り、「歴史を書き換える目論見は、日本に何らの利益をもたらさないばかりか、より多くのものを失わせる」ことになるだろう。
方針は努力よりも重要と言われるが、間違った考えをしていれば、いかに努力したところで希望から離れるばかりだ。日本には、「正人先正己」(他人に正しいことを要求する前にまずは自分を正す)、「誠其意、正其心」(その意を誠にせんと欲する者は、まずその心を正す)ことにより、周辺諸国の諒解と信頼を得てから価値観とやらを口にすることをご忠告申し上げよう。日本が世界と協調する道を理解すれば、セールスなどに力を入れなくても、アジアの隣国と国際社会は自ずと日本を受け入れようとするだろう。日本がそうするまで、世界は日本の言行にスポットライトをあて、はっきりと見守るべきだ。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2013年7月6日