小泉純一郎前首相は安倍内閣による原発推進を批判し、日本社会に安倍政権に反対する流れが生じている。安倍首相はテレビ番組で、小泉氏の「原発ゼロ」に反論し、責任ある原発政策が必要だとの見方を示した。2人の矛盾が公になる形となった。日本メディアが11月9日に伝えた。
政治において安倍首相の「先輩」である小泉氏は、首相の座を自ら下りる際に安倍氏が引き継ぐことを支持し、安倍氏は初めて日本の首相に当選した。その後、小泉氏は自身の選挙区を息子の進次郎氏に譲り、政界を静かに去った。それから3年あまりが経ったが、近ごろになり、社民党などの野党や全国の原発に反対する市民団体と頻繁に接触し、原発反対を主張し始めた。10月下旬に横浜で開催された講演会で、小泉氏は自身が進めた原発政策の過ちを認め、「福島第一原発の事故後、自分の考えが変わった」と述べた。
安倍氏は2012年12月の再任後、日本の原子力工業の発展を支持し、中東諸国に日本の原発の設備と技術を売り込んだ。国内で今も大きな影響力を持つ小泉氏は、公の場で安倍氏の原発政策を批判し、日本社会で大きく注目された。また、自民党は、小泉氏の行動により安倍内閣の支持率が低下することを心配している。自民党の石派茂幹事長は5日の幹部会で、「党内に小泉氏を説得するルートはないのか。このままだと情勢は非常に不利になる、対策を考えなければいけない」と話した。
安倍首相は先ごろ、テレビ朝日のインタビューに対し、小泉氏による原発反対の行動に不満を示した。首相は、「日本は島国だ。ドイツは原発をやめても原発政策を維持するフランスから電気を買うことができる。日本はそれができない。そういうことも含めて責任あるエネルギー政策を考えなければいけない」と述べ、小泉氏に反対されても原発発展の方針に変わりがないことを示した。
安倍首相が公の場で小泉氏による原発反対の主張に反論したのは初めて。小泉氏は12日、東京で記者会見を行い、自身の原発反対の主張を述べるという。2人の対立はますます強まると見られる。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2013年11月11日