安倍首相は今週で1年目の政権運営を終えようとしているが、「傷だらけの中日関係」に再び刃が突き刺さる可能性がある。安倍首相が、靖国神社を参拝する可能性があるのだ。共同通信社は22日、「安倍首相本人が、毎年1度の参拝を強く願っている」と伝えた。昨年12月26日の就任以来、安倍首相は供物と玉串料をおさめてきたが、本人による参拝は実現していない。内閣の高官は同日、安倍首相の参拝については「完全に不明」と述べた。安倍首相が本当に参拝すれば、この一年に渡る中日関係への挑発と破壊は、「完璧」と言える程度になる。「環球時報」が伝えた。
安倍首相はこの一年間に渡り、国内で特定秘密保護法を強行採決し、各業界で腹心を登用し、権力を集め日本に対する支配を強化した。また対外的には中国対抗を大々的に進め、米国を抱き込むと同時に日本の独立性を高めた。小泉氏が2006年に退任すると、日本では6年間で首相が走馬灯のように計6回交代された。弱い指導者は日本を苦しませ、国際社会の笑いものになった。しかし安倍首相の強すぎる姿勢により、多くの支持者が警戒の目で見守るようになっている。この強硬な右翼の指導者が、日本に危険な道を歩ませるのではと懸念されているのだ。
共同通信社は22日、「安倍首相の一年間の政権運営を振り返る」と題する記事の中で、「中韓関係の膠着状態の打破に糸口なし」と最も重要な点を強調した。日本新聞網は2013年日中十大ニュースを選出し、「日本が中国の火器管制レーダーが自国の護衛艦を照射したと発表」、「鳩山元首相が、中国が釣魚島を自国領と考えるのも一理あると発言し、国賊と批判を浴びた」、「今年1−6月の日中貿易総額が、前年同期比10.8%と激減した」、「中国海軍三大艦隊が、沖縄列島付近の西太平洋で合同軍事演習を実施し、日本の護衛艦と偵察機が演習エリアに侵入した」、「中国が防空識別圏を設定し、日本が新たな防衛計画の大綱を発表し、日中の対抗がエスカレートした」など、その多くが両国関係の緊張を反映した。
中国社会科学院日本研究所の高洪副所長は22日、環球時報の取材に応じた際に、「紛れも無く、現在の中日間のムードと衝突は、小泉時代の程度を大幅に上回る。安倍首相の就任一年目は、1972年の国交正常化以来で中日関係が最悪になった一年だ。これは時代の流れによるものだ。正常な国になろうとする日本の考えがかつてないほど膨れ上がっており、中国の台頭の勢いが定まっている。米国の国力の衰えも表面化しており、日本は中米の競争の隙間を縫うことで自国の発展を実現しようとしている。これにより中日の対立のかつてない激化が生じている。また安倍首相は民主党の政治家と異なっている。前原誠司元外相は、私は現実主義戦略派で、安倍首相は保守主義戦略派だと称した。保守主義とは民族主義、軍事主義で、歴史の逆行を意味する。安倍首相の日本の夢は明治時代に戻ることで、伊藤博文が彼の崇拝の対象だ」と分析した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2013年12月23日