インドメディアは日印協力の原動力を「中国台頭への対抗」とまとめているが、その矛盾も明らかだ。日印が中国の圧力を感じているのは真実だろうが、同時に中国の急成長が日印の「愛情」を困惑させるだろう。2010年、日印間の貿易額は150億ドル、中印の貿易額はその3倍以上の500億ドル、中日間の貿易額は3000億ドルと日印の20倍に上る。日本にとってもインドにとっても中国が実際にはより重要なことは明らかだ。
日印の「愛情」は結局、両国の地理戦略上、「遠交近攻の策」を使ったにすぎない。この「愛情」に対し、中国は「恋愛の自由」を尊重し、他国の正常な交流を平静に受け止める必要がある。中国の影響力がそれによって変わることはないからだ。自国の発展に力を注ぎさえすれば、世界の発展の積極的かつ安定した力となる。多国の動きを懸念する必要はない。しかも中国と日印間とは本来いい基礎があり、これは激しい感情のぶつかり合いよりも信頼できる関係といえる。(作者:中国社会科学院日本研究所 高洪副所長)
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2012年1月10日