先ごろ、4隻のインド艦艇編隊が相模湾において日印国交60余年で初めての合同訓練を行った。両国の合同軍事演習は、それぞれの海軍と自衛隊の力を借りて戦闘力を高めるというのではなく、外部に向けて両国が「軽視できない」勢力だと強調するシグナルを発することだった、と筆者は考える。
表面的には、両国の軍事演習はそれぞれの軍事力を示しているかのようだった。実際は、合同演習という舞台を借りてそれぞれの戦略的要求を伝えようとしており、「ともに相喜ぶ」感が大いにあった。だれもが知るように、日本は経済と防衛面では頼もしい強国であっても、政治面では歴史的原因から常に頭をもたげることができず、地域ひいては世界の大国になることが日本人の一貫した夢である。より多くの発言権を勝ちとるには、アジア及び周辺国において数人の「良き友」を探さなければならず、インドという大国が日本が味方にしたい対象であるのは明らかだ。
アナリストは、日本の戦略的要求は、よりインドが「戦略的に渇望」しているものだと指摘する。近年、インドの経済力はやや増強され、軍事戦略目標も比較的大きな調整を行っており、毎年100億ドルを超える軍事費が軍事力の開発に投入され、しかも年々増加している。インドは2015年までに「世界一級の軍事大国」の仲間入りを果たし、あるべき「権威」を確立するといわれる。インドはすでに米国と6億4700万ドル相当の超軽量手榴弾と、14億ドル相当の攻撃ヘリコプター「アパッチ」の購入契約に署名。このため、日印合同演習は思想面、行動面で即一致したものだと言えるだろう。