靖国神社を6年間に6回参拝し隣国との関係を悪化させた「パフォーマンス型」政治家・小泉純一郎内閣(2001−2006年)と比べ、「ポスト小泉」の6年間(2006−2012年)の日本には、次のような大きな特徴が見られる。
1つ目は、6年間で首相を6回交代したことだ。
1人目から3人目までの首相は「万年政権与党」の自民党出身で、4人目から6人目の首相は自民党ではなく、「改革」を唱えるが実質的には第二の自民党であった民主党出身だ。2大保守政党が覇を唱え、それぞれ走馬灯のように首相を3回も交代した。この点に関しては、「カレーライス」と「ライス+カレー」の差しかない自民党と民主党は互角と言える。
2つ目は、マスコミによる「新しい期待」の創造だ。
世論の高い支持率と主要メディアの歓迎の中で新首相が誕生するが、その後は低支持率とマスコミからの批判の中で首相官邸を後にする。これは両党が共に持つ特徴だ。これはなぜか?大きな原因の一つとして、日本のマスコミは客観的な報道・世論の監督の任務を負担するよりも、新たな幻想と期待を絶えず創造する役割を演じていることが挙げられる。
1993年の細川護煕「非自民連立政権」の誕生と同じく、民主党の勝利による「政権交代」の際、日本のマスコミは「新党」、「新風」、「新たな雰囲気」の称賛に力を入れた。
日本の主流メディアは今、一部の新党や新人・ベテラン政治家のスターに迎合するため、「第三極期待論」を打ち上げている。