九 寨 溝


  四川省の北西部にある岷山の奥に仙人の世界のような美しい所があり、チベット族の村が九つあるので、「九寨溝」と呼ばれている。延々と連なる山々、五色に輝く湖、勢いよく流れ落ちる滝、木々の生い茂る森、珍しい花、草、稀少動物などがあり、まるで神話の世界のようだ。九寨溝景観区の長さ50キロ余りの谷間には108の湖があり、谷川や滝によってつながり、一枚一枚の美しい風景画のように見える。特に湖水の色は豊かで美しい。ツェツァワ溝という渓流の底部にある五色池は、木の枝の隙間から見ると、紺碧、若竹色、深黄色、薄黒、ピンクなど多くの色を呈し、風が吹くと、五色の色が入り交じるのである。ツェツァワ溝に沿って上流へ向うと、海抜3000メートルで、人跡まれな頂上に「長海」(地元では「海」は「湖」という意味)という大きな湖がある。この湖は70年代に森林伐採の労働者に発見されるまでは長年雪山に囲まれたまま眠っていた。その後だんだん観光名所として広く知られるようになった。山々に囲まれたこの緑の世界に、湖水が流れ落ちる時に形成された滝が湖水の静けさを破り、観光客はアニメの世界にひたる気分になる。ノリラン滝は長さ百メートル余り、その頂きにはエゾミソハギが一列に生茂り、水が木々の茂みの隙間から流れ落ちている。九寨溝に身を置くと、まるで絵の中を歩いているようだ。1992年に国連のユネスコの世界遺産委員会によって『世界の自然遺産』に登録された。

 

 

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