廬 山


  江西省九江市にある廬山は歴史・文化の名山である。北は長江、南は鄱陽湖に臨み、どこからか飛んできてここにおさまったように高々とそびえ立っている。山の周りは高くて険しく、中央の部分は緩やかで美しく、地質学上地塁式断層山地と呼ばれている。主峰の大漢陽峰は海抜1474メートル、ほかに上霄峰、含鄱嶺、双剣峰、九畳屏、好漢坡など171の山峰が連なっている。谷間には三畳泉滝、開先滝、石門澗滝など多くの滝があり、それぞれが特徴をもっている。道教も仏教もこの美しい山で信徒に教義を伝授していたので、廬山は中国封建時代の重要な宗教の聖地となっている。陶淵明、李白、白楽天、蘇東坡、陸遊など各時代の詩人がこの山の名を慕って訪れ、4000首の詩を残している。宋の理学者朱熹がここで主宰した白鹿洞書院は中国封建時代の文化・教育の中心として数百年も存在した。廬山はいつも雲や霧が立ちこめ、雨量もたっぷりあり、夏は涼しいので、中国南部の避暑地となっている。山の中に築造された風格の異なる高山別荘は廬山景観区における最もすばらしい観光スポットであり、世界中の山間景観区の中で第1位を占めている。廬山の自然の風景と豊かな歴史文化財はこの山の独特な魅力のもとでもあり、1996年に国連のユネスコによって『世界文化の初期遺産』として登録された。

 

 

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