「米国のアジア回帰」の背景にある中日関係

「米国のアジア回帰」の背景にある中日関係。 野田首相は、ドジョウ哲学」で現実主義的な外交政策をとり、米国の世界戦略の東進・アジア太平洋回帰を利用し、日米同盟という機軸を強化するプロセスで、価値観外交を展開して対中乖離政策を進め、日米同盟を中心とした東アジアの新しい安全保障の枠組みを構築している…

タグ: 米国 アジア回帰 中日関係

発信時間: 2011-12-29 11:06:50 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

 

(一)中日の戦略的互恵関係を引き続き推進する意思を表明しているが、東中国海や釣魚島などの問題では摩擦を引き起こしている。9月6日、首相に選出された野田佳彦氏と温家宝総理は電話会談を行い、共に両国の戦略的互恵関係を深めていくというコンセンサスを得ている。11月3日、野田首相はG20サミットで胡錦涛主席と短い話し合いをもち、11月12日、米国のハワイで開催したアジア太平洋経済協力(APEC)の会議期間中に最初の正式会談を行った。野田氏は再び東日本大震災発生時の中国の援助に感謝を表し、さらに中日両国の戦略的互恵関係を深めていきたいと要望した。

しかし、2010年9月に発生した「釣魚島漁船衝突事件」で中日関係は低迷し、日本政府は釣魚島の領土主権問題の本質を無視して、両国の外交、防衛部門の間でのホットラインの開設など、表面的な措置を取るにとどまった。しかも同時に東中国海問題で中国に迫ってきて、南中国海問題を借りて事態を拡大しようという意図があった。

(二)日本は同盟国である米国の対中戦略の意図を呑んで、極力「南中国海問題」を国際化しようとした。野田氏が政権を握ってから、日本のアジア外交政策は大幅に調整された。その外交ポイントは民主党が政権党になった初期から東北アジアを重視し、日中、日韓関係を発展させることにあったが、徐々に日本とアセアンや東南アジア諸国との関係の発展ぶりが目立つようになり、日本は地域の安全局面を乱そうと狙い、「南中国海問題」の多面化、国際化を図った。世界戦略のアジア太平洋地域への回帰に伴い、米国は「南中国海問題」への介入が頻繁になり、同時に東アジアサミットをアジアの安全や政治メカニズムのプラットホームにしようと企てている。これに対し、日本とフィリピンなどが積極的に呼応し、戦略上から米国を受け入れ、本来、二国間の範囲だった「南中国海問題」を多極化メカニズムに組み入れようとしている。このため、日米首脳は更に同盟関係の強化を確認し、同時に南中国海海域のいわゆる「航行の自由」を保証しようと尽力しているのだ。

(三)日米同盟の強化のために、価値観外交で中国を牽制しようと企てている。野田氏が首相になってから、日米関係の重要性を確認し、積極的に価値観外交を展開している。玄葉外相は10月行った日韓外相会談で、「両国は生死存亡にかかわる利益を共有している」と強調していた。また、その後、訪問したインドネシア、マレーシア、シンガポールのアセアン三国では、日本の共同通信社がこの玄葉外相の外遊を「日米同盟を機軸として、アジア民主諸国の協力体制を強化し、台頭する中国を牽制するものであった」と報道している。すなわち、玄葉外相の一連の東アジア外遊は日米同盟の強化を背景としており、「アジア太平洋地域で共同の価値観を持つ戦略的パートナーとの友好」を拡大する意図があったといえる。

三、中国と日本は戦略的互恵関係の継続・推進を確認

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