日本の安倍晋三首相が韓国に派遣した額賀福志郎特使は4日、大統領選で当選した朴槿恵氏にソウルで会い、両国関係をできるだけ早く改善したいとの意向を伝えた。これは安倍政権が展開する一連の外交の重要な一環で、その矛先は明らかに北京に向けられている。米国の後ろ盾でアジアの隣国を抱き込んで中国を封じ込め、中国の発展を阻止し、釣魚島問題で主導権を握るのがねらいだ。香港紙・信報が5日、「日本、合従外交を展開 米国の中国牽制に呼応」と題し伝えた。
安倍氏は独島(日本名・竹島)の領有権をめぐり対立する韓国に好意を示し、同じく島嶼問題が存在するロシアに対してもプーチン大統領と電話会談し、北方領土問題の解決に向け平和条約締結への作業を活発化させることで一致した。
麻生太郎副総理兼財務相は2日からミャンマーを訪問、双方は経済・貿易、投資、インフラ整備、さらには可能な範囲で軍事協力などで協力強化を図る。今回の訪問は、市場開放を進めるミャンマーで日本企業の進出を後押しするとともに、アジア各国との関係強化がねらいで、中国封じ込めの外交攻勢が本格的に始まったとみられている。
中国の周辺国との協力強化によって安倍氏は中国の発展を牽制、はっきり言えば中国包囲の安保戦略といえる。これは中国の戦国時代の外交戦略「合従策」にどこか似ている。