与野党はいずれも“票読み”と“票集め”に必死だ。民主党の小沢一郎前幹事長は連日多くの議員に会い、対策を協議している。小沢派に属する総務省の鈴木克昌副大臣ら5人の政府官僚が1日午後、菅総理に辞表を提出した。日本のマスコミは、小沢氏支持派の民主党衆議院議員約100人のうち、40人余りが小沢氏に従って不信任決議案に賛成、20人余りが反対票に投じ、態度を保留している約40人の動向が焦点になると伝えている。鳩山由紀夫前首相、原口一博前総務大臣は1日午後、首相の退陣を求めた。民主党は最近、採決に欠席或いは賛成票を投じた議員は除名処分にする方針を繰り返し表明している。閣僚らは31日、不信任案賛成の動きを牽制するため党内団結を強化するよう呼びかけた。北沢俊美防衛相は「与党の分裂を図ろうとする 野党にくみする人がいるなら、政治家としての本質を疑う」と強調した。与謝野馨経財相は「自分で発足した内閣を自らの手で壊そうとする人は党内にいないと信じる」と述べた。社民党と共産党は1日午後、棄権を表明した。投票の形勢が見えないことから、票集めは投票直前まで続く見通し。
マスコミは、内閣不信任決議案が可決でも否決でも民主党は分裂し、政局はさらに混乱すると分析している。地震発生以来、世論は与野党が協力して難局を乗り切ることを期待している。宮城、岩手、福島三県の知事は1日、政局の混乱に不満を示し、今最も重要なのは原発事故をいかに早く収束し、被災者をできるだけ早く仮設住宅に入居させ、智恵を集めて復興ビジョンを確定することだと訴えた。政局争いのために震災復興を誤るようなことがあれば、「政治の地震」が「複合的災害」を招くことになるだろう。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2011年6月2日