資料写真:グアム空軍基地
米軍移転に税金を使うことを国民に納得してもらおうと、日米両政府は中間報告で「動的防衛協力」という新しい言葉を思いついた。いわゆる「動的防衛協力」とは、米軍は日本国内に駐留する場合、日本政府は土地や経費を出す代わりに米軍は保護してくれる。米軍は今後日本国内だけでなく、東南アジアやアジア太平洋地域全体に配備を分散するため、日本は米軍の日本以外の基地整備の経費も負担する必要があるというのだ。
経費を出す代わりに、米軍はグアムや米領北マリアナ諸島テニアンでの自衛隊との共同訓練を要請している。日米はフィリピンでの共同軍事訓練についても検討している。日米両国の防衛協力が日本国内からグアムや東南アジアに拡大することが動的協力ということになる。
国防費削減を迫られている米国はアジア太平洋地域に重心を移すと宣言したものの、同地域への大規模な兵力増強も、経費負担もできない。そんな中、人の良い日本が在沖縄米海兵隊のグアム移転費を負担することになった。
日本はこれで米国との同盟関係が大幅に強化され、自衛隊の海外派遣や米軍との実弾による実戦訓練ができると思っているが、実は知らないうちに米国のアジア太平洋地域の戦車に乗る高い切符を買わされたのだ。米国は同地域で火を煽り、うまくいかなければ何もなかったように立ち去ればいいが、アジアに身を置く日本はやけどして痛い目に遭う恐れがある。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2012年5月2日